睡眠不足で風邪ひき率3倍に!? 寝不足は万病のもと
ウェザーニュース / 2019年2月3日 11時15分
同じ環境にいても、風邪やインフルエンザに感染する人と感染しない人がいます。原因のひとつは睡眠不足かもしれません。『毎朝、目覚めるのが楽しみになる 大人女子のための睡眠パーフェクトブック』の著者で睡眠コンサルタントの友野なお先生が米国で行われた実験とその結果を紹介してくれました。
寝不足は万病のもと
睡眠時間と風邪のひきやすさの関係を調べた米国医師会の論文があります。
「アメリカで21〜55歳の男女153名を対象に、2週間分の睡眠データをとった後、風邪のウイルスを鼻から投与して5日間で何人発症するか実験しました。すると平均的な睡眠時間が7時間未満の人は、睡眠時間が8時間以上の人と比べ2.94倍も風邪をひくことが分かったのです」(友野先生)
睡眠時間が7時間未満の人は、十分に眠っている人に比べて風邪にかかりやすいのです。
睡眠の時間だけではなく、その質も免疫力と強く関わっているようです。
「同じ実験で、中途覚醒が睡眠時間の2%以下の『よく眠れた人』は7人に1人しか発症しなかったのですが、中途覚醒が8%以上の『よく眠れない人』は2人に1人が発症しました。つまり『よく眠れない人』は『よく眠れた人』に比べ5.2倍も風邪を発症したのです」(友野先生)
睡眠と免疫の深い関係
なぜ睡眠時間が短いと免疫力が下がってしまうのでしょうか。
「睡眠力とは何か、と聞かれたとき、私は『免疫力です』答えています。それぐらい、私たちの眠りは、免疫力と深く関わっているのです。寝不足は自律神経を乱し、免疫機能を低下させる結果、私たちの身体は風邪などの感染症にかかりやすくなってしまうのです」(友野先生)
何事も体が資本。様々な健康法があふれていますが、ぐっすり眠ることが1番大切かもしれません。
参考資料など
‘Sleep habits and susceptibility to the common cold’ Arch Intern Med. 2009 Jan 12; 169(1): 62–67、『毎朝、目覚めるのが楽しみになる 大人女子のための睡眠パーフェクトブック』(友野なお著、大和書房)
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