平成史 災害① 平成3年 火砕流の脅威を見せつけた雲仙普賢岳噴火
ウェザーニュース / 2019年2月28日 9時30分
平成2年11月、長崎県島原半島の雲仙普賢岳が198年ぶりに噴火しました。
年が明けて平成3年になると活動は活発化し、5月20日に溶岩ドームが確認されています。溶岩ドームは成長を続け、24日には一部が崩落し火砕流を引き起こしました。
住民避難も報道陣など巻き込まれ死傷
![](http://smtgvs.weathernews.jp/s/topics/img/201902/201902270065_box_img0_A.jpg?1551236219)
24日以降、度々発生する火砕流が居住地に及ぶ危険性が高まったため、26日に避難勧告が出されました。
地域住民は避難を行ったものの、避難勧告地域で取材を行っていた報道陣や、それに対応した消防団関係者が6月3日に発生した火砕流に巻き込まれ、43人もの死者・行方不明者が出る大惨事となりました。
![](https://smtgvs.weathernews.jp/s/topics/img/201902/201902270065_box_img1_A.jpg?1551236219)
また、雲仙岳の噴火では降り積もった火山灰と大雨の影響で土石流も多発し、多くの家屋に被害をもたらしています。
火山活動は盛衰を繰り返しつつも継続し、平成7年になると地下からのマグマの供給が停止、大惨事を引き起こした火砕流から5年後の平成8年6月3日に終息宣言が出されました。
雲仙普賢岳の噴火では、これまであまり知られていなかった火砕流の恐ろしさや、長期に渡る避難など様々な課題を突きつけられました。
2019年4月30日で「平成」が終わります。ウェザーニュースでは、平成30年間に起こった気象や災害などを、過去の資料などをもとに連日振り返っていきます。
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