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花粉の大量飛散時に見られる虹色の環「花粉光環」とは?

ウェザーニュース / 2019年3月8日 15時20分

ウェザーニュース

2018年3月12日に埼玉県久喜市で見られた“花粉光環”

春になり花粉が多く飛ぶ時期になると、太陽のまわりが何重にも虹色に彩られるキレイな現象が見られることがあります。

写真で見ていると美しい現象なのですが、じつはこれは花粉が大量に飛散している証拠なんです。

まず、なぜ花粉光環では虹色が見えるのかというと、「回折」という現象によって、光が曲げられたり、散乱したりしているからです。

太陽の光が雲の粒や花粉の粒などの障害物にぶつかると、それぞれの波長に応じて、障害物の後ろにまわりこむように曲がります。これを「回折」現象といいます。

曲がった光は、ちょうど輪を描くように集まります。このとき、赤系の光ほど大きく、青系の光ほど緩やかに曲がるため、赤色を外にして虹色の環ができるのです。

クッキリとした虹色が現れるワケ

花粉の粒のイメージ

光環の虹色の濃さは、障害物となる粒の状態によって変わります。
「粒の大きさが揃っているほど、きれいに色が分離する(虹色が濃くなる)」という特性があるのです。

スギ花粉の直径は、約30μm~40μm(0.03mm~0.04mm)でおおむね揃っています。

また、花粉の1粒1粒を見てみると、実はまん丸な球体ではなく、球体から小さな突起が出ている形をしています。この突起があるからこそ、空気中では同じ方向を向きやすく、花粉の粒が揃っているような感じになります。

このように、花粉は粒の大きさが揃っているので、回折によって曲がった光が虹色にきれいに分離して、濃く見えやすくなります。

花粉症の人にとっては…

実際に見られたらキレイでうれしくなりそうですが、花粉症の人にとっては、これはまさに“悪魔のサークル”とも呼べる、花粉が大量に飛散しているサインです。

花粉予想をチェックして、しっかりと対策を行うようにしてください。


注意)花粉光環を見る際は、建物などで遮るなどし、太陽を直視しないようにお気をつけください。

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