平成史 災害⑥ 平成23年 東日本大震災
ウェザーニュース / 2019年3月5日 11時0分
平成23年(2011年)3月11日14時46分、最大震度7の地震(東北地方太平洋沖地震)が発生。東京千代田区大手町でも震度5強、青森から静岡にかけて震度5以上を観測するなど、大きく、非常に長い揺れが東北を中心をした広いエリアを襲いました。
この地震により、最大波高10m以上の巨大な津波が発生し、東北と関東の太平洋沿岸部に壊滅的な被害を生みました。
その始まりは2日前の3月9日に三陸沖で発生したM7.3の地震。最大震度5弱、東北の太平洋側で津波を観測。当時、30年以内の発生確率が99%とされていた宮城県沖地震とは震源域にずれがあり、いよいよかと思われた矢先の出来事でした。
戦後最悪の自然災害に
当時の様子(宮城県多賀城市 - 2011年3月11日16:11)
450kmもの長さの断層が指定で20m以上もずれたことで10mを超える津波が太平洋沿岸に押し寄せ、甚大な被害がもたらされました。
津波と地震による死者・行方不明者は20,000人を超え、戦後最悪の自然災害となっています。
当時の計算方法では表現できない大きさだった
当時のウェザーニュースの生放送番組より
震度5以上を観測したエリアは青森県から静岡県までの17都県、震度1以上は宮崎、沖縄をのぞく45都道府県に及びました。
当初はM7.9と推定された規模は詳細な解析でM9.0とされています。当時、気象庁の速報のマグニチュードの計算方法ではM8以上を正確に表現出来ず、津波の想定が低く見積もられました。このことを受けて、マグニチュード推定手法の改善や、津波警報の発表方法の見直しが行われています。
歴史的に今後も油断はできない
列島付近のプレートと活断層
M9.0という地震は日本周辺で発生した記録に残る地震としては過去最大です。
しかし、各地に残る痕跡から、歴史的に見ると同様の地震、津波は繰り返し起こっています。南海トラフや千島海溝沿いなど巨大地震が懸念されるエリアは多くあり、油断が出来ません。東日本大震災で得た教訓をしっかりと生かしていく必要があります。
2019年4月30日で「平成」が終わります。ウェザーニュースでは、平成30年間に起こった気象や災害などを、過去の資料などをもとに連日振り返っていきます。
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