平成史 災害⑩ 平成30年7月豪雨(西日本豪雨)
ウェザーニュース / 2019年3月11日 10時50分
平成最後にして最大の気象災害となった「平成30年7月豪雨」。西日本豪雨とも呼ばれるこの豪雨は影響範囲の広さが特徴的でした。
梅雨前線停滞で強い雨が長期化
梅雨前線は6月終わり頃から活動が活発になってきました。7月に入り台風7号の北上に伴って暖かく湿った空気がより流れ込みやすくなり、上空の気圧の谷や夏の太平洋高気圧の位置関係によって梅雨前線が停滞。強い雨が長時間続いたのです。
72時間降水量の過去最高を更新した地点が123地点、大雨特別警報は11の府県に対して発表。土砂災害や河川の氾濫によって甚大な被害に見舞われました。土砂災害の件数は広島県の1200件余りを筆頭に1都2府28県で2500件以上発生(国土交通省)。河川の氾濫も相次ぎ、特に小田川の氾濫によって大規模な浸水となった倉敷市真備町では自宅に残っていた高齢の方の多数が犠牲になっています。
一連の大雨で亡くなった方は200人を大きく上回り、平成に発生した気象災害の中では最悪の数字です。
長時間にわたる豪雨の際の最適な避難のタイミングや方法について改めて考えさせる災害となりました。自身が住むエリアにとって、最悪のシナリオを事前に想定しておくことで、イザという時の判断材料を少しでも増やしておくことが重要です。
2019年4月30日で「平成」が終わります。ウェザーニュースでは、平成30年間に起こった気象や災害などを、過去の資料などをもとに連日振り返っていきます。
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