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新潟で震度6強 震源は「日本海東縁ひずみ集中帯」 秋田沖の空白域にも注意

ウェザーニュース / 2019年6月19日 18時30分

ウェザーニュース

6月18日22時22分ごろ、山形県沖を震源とする最大震度6強の地震が発生しました。

心配された津波は小さく、大きな被害はありませんでしたが、専門家はこの地域は地震活動が活発になっているため、今後も目が離せないと、注意を呼びかけています。

日本海東縁ひずみ集中帯

今回の地震は「日本海東縁ひずみ集中帯」で発生したとされています。北米プレートとユーラシアプレートの境界にあたり、過去にも津波を伴う地震が起きています。

「江戸時代にはM7級の地震がたびたび発生していましたが、1833(天保4)年の庄内地震から100年以上落ち着いていました」と語るのは元東京大学地震研究所准教授で地震歴史学者の都司嘉宣(つじ・よしのぶ)さんです。

庄内地震は山形県沖の日本海で発生したM7.5と推定される地震で、5〜8mの津波が庄内地方や能登半島を襲い、家屋倒壊や溺死者が多数にのぼりました。

新潟地震から地震が活発化

「この地域の地震が活発になったのが新潟地震(1964年、M7.5)からです。日本海中部地震(1983年、M7.7)、新潟県中越地震(2004年、M6.8)、新潟県中越沖地震(2007年、M6.7)と続いています。溜まったひずみが解放されるのが地震ですから、ひずみが溜まっていることは間違いないでしょう」(都司さん)

今後の見通しはどうでしょうか。

「今回の地震(M6.7)で山形県沖のひずみがどれほど解放されたのか。新潟県中越地震から4年後に新潟県中越沖地震が発生しています。それと同じように数年以内に山形県沖で今回と同程度の地震が起こる可能性があります」(都司さん)

秋田県沿岸南部に地震の空白域?

都司さんが続けます。「もうひとつ懸念されるのが、秋田県沿岸南部が地震の空白域と考えられることです。秋田県沿岸北部では日本海中部地震(1983年、M7.7)が発生していますが、秋田県沿岸南部では象潟(きさかた)地震(1804年、M7.0)が起こったあとは大きな地震が発生していないのです」

象潟地震は地震に加えて、津波、液状化、地殻変動(象潟を中心に数m隆起など)を引き起こす大規模なもので、犠牲者は数百人にのぼったと伝えられています。

今回の地震でも新潟県村上市で土手の法面(のりめん)が崩れたり、JR鶴岡駅(山形県)近くで液状化が見られるなどの被害がありました。

日本海東縁部付近ではさらに大きな規模の地震も起こる可能性があります。

今後の余震に注意するとともに、しばらくは「日本海東縁ひずみ集中帯」付近に警戒しておく必要がありそうです。

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