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夏バテ予防に“辛さ”がいいワケ

ウェザーニュース / 2019年7月16日 5時40分

ウェザーニュース

夏バテ、消化不良、様々な不調が出やすい7月ですが、東洋医学では、暑い時ほど「辛味」を摂るのがいいとされていいます。

源保堂鍼灸院の瀬戸佳子先生(国際中医薬膳師)に体調別に摂りたい「辛いもの」をお聞きしました。

「辛味」の作用

「東洋医学では、生薬や食べ物の味により、どのような作用があるかを定めており、『辛味』には、血行不良などの「冷えからくる不調」と、胃腸の不調やむくみなどの「湿気からくる不調」の両方を改善する効果があるとされています。

この2つの不調は、夏バテの原因にもなることから、『辛味』を摂ることは夏バテ防止にも繋がると考えられています。」(瀬戸先生)

では、実際にどういったものを食べればいいのでしょうか。体調不良のタイプ別に紹介します。

冷房などで冷えた場合

冷えやすい人は、夏は日常的に適度な香辛料を取っておくと良いでしょう。また、香辛料の有無にかかわらず、温かいものを夏場も意識して摂るのが有効です。

特に、夏野菜を取る際には、カレー炒めにしたり、七味をかけたり、薬味で生姜を添えたり、香辛料を併せて摂ると冷えにくくなります。

さらに、冷えでお腹が張る人はお腹を温めてくれる山椒や胡椒がオススメです。お腹が張るのは冷えたことによる一時的な症状の場合が多いので、お風呂に入ったり腹巻をしたりするのも良いでしょう。

また、冷えて発汗しにくくなった場合は、唐辛子やコリアンダー、ネギやシソを摂るといいでしょう。これらは発汗を促すだけでなく、冷えからくる風邪の初期にも効果的です。

消化能力が落ちている場合

カレーには、ターメリックやカルダモンなど身体を温め、湿気を取るスパイスが多く含まれています。カレーパウダーを炒め物に使ったり、脂肪分が少ないカレーにしたりすると胃腸の負担も軽減できます。

また、生姜やわさび、からしなど、夏の和食に欠かせない香辛料も適宜摂るようにしましょう。

お刺身にわさびや生姜などを添えるのは、殺菌作用もありますが、生ものを食べる際にお腹にたまる湿気や冷えも取ってくれる薬膳的効果もあります。ぜひ一緒に食べてください。

また、ナスと生姜は、ナスの体を冷やす作用を緩和してくれるので大変いい組み合わせです。

むくみや重だるさなどの症状

唐辛子や中国山椒(麻婆豆腐のスパイス)は湿気を取る作用があるので「湿気からくる不調」タイプの人にオススメです。利尿作用のある食材、例えばきゅうりやズッキーニ、冬瓜などウリ科、小豆やインゲン、枝豆などの豆類と一緒に摂るとより効率的です。

ただし、夏の不調に辛いもの、と大くくりにしてしまうとちょっと危険だと先生は言います。熱中症、脱水症状の人、キリキリした胃の不調がある人、口内炎がある人、咳や肌荒れなど乾燥している人、貧血の人は辛いものは控えてください。

また、香辛料・薬味も摂りすぎると胃を痛めることもあるので、摂りすぎには注意してください。


食欲が減退する夏を「季節特有の不調」と諦める前に、香辛料で工夫を加えてみてはいかがでしょう。香辛料の「辛さ」が夏を元気に過ごすカギになるかもしれません。

参考資料など

取材/源保堂鍼灸院・瀬戸佳子先生(国際中医薬膳師)

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