太陽の花「ひまわり」の様々な秘密とは

ウェザーニュース / 2019年8月16日 14時0分

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8月に入り、毎日のように厳しい夏の暑さを感じるようになってきました。

みなさんは、夏の風景といえば何を思い浮かべるでしょうか。白い砂浜と青い海でしょうか、それとも夜空を彩る花火でしょうか。夏のまぶしい太陽の下、一面に大輪の黄色い花を咲かせるひまわり、という人もいるでしょう。

太陽と強く結びついた花

ひまわりは、漢字で「向日葵」と書きます。太陽の動きにつれて、その方向に向かって成長して花も動くように見えることから、そう名づけられました。英語では「Sunflower(サンフラワー)」、フランス語では太陽を意味する「Soleil(ソレイユ)」と呼ばれます。

太陽と強く結びついた花というイメージは、世界共通のようです。向日葵は7月20日の誕生花であり、夏の季語でもあります。気象衛星の「ひまわり」という名前は、衛星が地球に対して常に同じ向きであることからつけられたものです。

太陽を追いかけて動くのは花が咲く前?

花が咲く前のひまわり

多くの方は、ひまわりの花は朝は東に、夕方には西にと、常に太陽に向かって回っていると思っているかもしれません。しかし、そのようにひまわりが太陽を追いかけて動くのは、実は花が咲く前の成長が盛んな時期までです。

開花して茎が硬くなると、通常の場合は東を向いたまま動かなくなってしまうのです。どうしてなのでしょうか。

植物にも動物と同じように、細胞の成長や調節に作用するホルモンがあります。ひまわりにはオーキシンという成長ホルモンがあり、このホルモンは光が当たらないと濃度が上がるという特徴を持っています。太陽が当たらない側の茎の部分ではオーキシンの濃度が上昇して成長が促進され、陰となった部分の伸長が早められます。

その結果、ヒマワリの頭は太陽に向かって屈曲することになります。このような性質は「光屈性」と呼ばれます。オーキシンの濃度は常に太陽と反対側の茎の部分で上昇するため、ひまわりは太陽を追いかけるかのように頭を回すことになるのです。そして、つぼみが育って花が咲くころになると、茎の成長が止まって硬くなり、太陽を追うこともなくなるのです。

なぜ、成長中のひまわりが太陽を追いかけるような動きをするのでしょうか。日光を常に浴びようとすることで光合成を盛んにし、より大きな花を咲かせるためとも言われますが、確たる答えはまだ出ていないそうです。

悲しい恋の言い伝えも

ひまわりの花言葉は「私はあなただけを見つめる」です。

ギリシア神話にこんな話があります。クリュティエという水の妖精が太陽神ヘリオス(アポロン)に恋をし、2人は愛し合うようになります。でも、皮肉なことに、恋多きヘリオスは他の女性へと心移りをしてしまいました。

悲しみにくれるクリュティエは、日輪車に乗って空へと昇り、天道を駆けるヘリオスの姿を9日9夜ひたすら見つめ続け、ついには1本のひまわりに姿を変えてしまう。クリュティエは花となっても太陽を見つめ続ける――。

夏の青空の下、明るく花を咲かせるひまわりには、こんな悲しい恋の言い伝えもあるのです。

参考資料など

日本植物生理学会「みんなのひろば」(https://jspp.org/hiroba/)、Fujikura「いきものワンダーランド」(http://www.forest1000.fujikura.jp/kids/index.html)、学研「科学なぜなぜ110番」(https://kids.gakken.co.jp/kagaku/110ban/)、

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