西日本を直撃の台風10号 3つの危険な特徴とは
ウェザーニュース / 2019年8月14日 17時50分
大型の台風10号は北上を続けており、15日(木)に中国四国、九州地方に上陸する可能性が高まってきています。
今回の台風には大きく3つの特徴があります。
大型のため荒天エリアが広い
台風の大きさ
「大型の台風」の「大型」は強風域(風速15m/s以上)の半径が500km以上~800km未満であることを示しています。
16時現在、台風の強風域は南東側で600km、北西側で520km。台風が大型ということは中心部分が近づく前の早い段階から影響が出始め、中心部分が去っても影響が長く続くということです。
そのため雨量がかさみ、強風・暴風が長く続くため、災害発生のリスクがより高くなると考えられます。
台風の進む速さが遅く影響も長引く
16時時点の台風の速度は時速15km。自転車で走る速度です。
明日15日(木)になると北上の速度は20km程度になる見込みですが、それでもオリンピックのマラソンランナー程度の速さになります。
大型で速度が遅いため、西日本では明日15日(木)いっぱい荒天が続く見込みです。
中心の東側で雲が発達 台風から離れた地域も要警戒
予想降水量
衛星画像を見ると台風の中心には大きな隙間があり、台風の東側で発達した雲がまとまっている様子が分かります。
また、気象モデルでは台風の中心付近より台風の東側でより強い風が吹くことを示唆しています。
気象庁の予報円通りに台風の中心が豊後水道から四国西部周辺を通過すると荒天の中心は台風の中心よりも東側のエリア、四国の東部~紀伊半島南部になる可能性があります。
これらのエリアでは長時間大雨と暴風が続き、累積雨量が1000mmに達するおそれも。災害の発生に厳重な警戒が必要です。
参考資料など
衛星雲画像(情報通信研究機構(NICT)より)
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