自然災害による死者数 熱中症の割合は
ウェザーニュース / 2019年8月25日 5時0分
東京23区内の熱中症による死者数が2019年7月以降で100人を超えました。死者が100人を超えたのは2018年(164人)に続き、2年連続です。
少なくともこの7年、全国でみても熱中症による死者数は地震・洪水・噴火など自然災害による死者・行方不明者数を上回っています。熱中症は主に気温と湿度の上昇で起こるため、あえて自然災害に分類してみると、死者数のトップは熱中症ということになります。
西日本豪雨を上回る犠牲者
2012年以降、熱中症による死者数は、自然災害による死者・行方不明者数を上回っています。自然災害による犠牲者が少なかった年をみると、熱中症による死者数が10倍以上にのぼっています。
もちろん阪神・淡路大震災(1995年、6437人)や東日本大震災(2011年、2万2199人)といった大規模な自然災害が発生した年は別ですが、熱中症による犠牲者は、九州北部豪雨(2012年、30人)、九州北部豪雨(2017年、40人)、西日本豪雨(2018年、232人)などを上回っているのです。
法令上の自然災害とは?
自然災害とは、「暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火その他の異常な自然現象により生ずる被害」と被災者生活再建支援法で定義されています。
熱中症をもたらす高温多湿は「災害レベル」(気象庁)なので、「その他の自然現象により生ずる被害」に含めてもよいのではないかと思われますが、統計上は除外されています。
「“自然災害”を定義している被災者生活再建支援法は、地震や洪水などによる被害に対し支援金を支給するのが主旨です。熱中症も自然災害かもしれませんが、法律の主旨にそぐわないので検討されていません」(内閣府防災担当)
熱中症の犠牲を避けるには?
豪雨や洪水といった自然災害が予想される地域には避難所が開設されます。しかし、熱中症が予想されるとき、注意は呼びかけられますが、避難所が開設されることはありません。対象地域が広い上、公共施設やコンビニなどに緊急避難できるからです。
熱中症のおそれがある夏期は、大雨や台風などの自然災害と同様に、厳重な対策が必要といえそうです。
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