あなたの住んでいる町は大丈夫? 地名で分かる災害可能性
ウェザーニュース / 2019年9月1日 5時15分
9月1日は防災の日です。
自分の住む土地で起こる可能性がある災害は、ハザードマップなどを使って調べることができますが、実は地名からも読み取ることができるのです。
「地名はウソをつきません。『ここは危険だぞ』という先人の教えが残されています」と語るのは、宮城県地名研究会会長の太宰幸子さん。太宰さんによれば、日本の地名には、その土地で発生したことがある災害が何かというメッセージがこめられていると言います。
麻布は「崖崩れが起こりやすい」?
「例えば、宮城県多賀城市の『螻喰(けらくい)』という土地。『螻蛄(おけら)が土地を侵食していくのでついた地名』なのですが、実はこの土地が崩れやすいことを意味しています。『螻喰』の『くい』は『くれ』の転訛で、崩壊しやすい土地であったことを伝える場合が多いからです」(太宰さん)
この他、私たちにとってかなり身近な地名にも、そうした意味があると言います。
「植物や動物の名前がつく地名は自然災害が結びついている場合が多くあります。例えば麻布は、『崖崩れが起こりやすい』土地です」(太宰さん)
実際に東京都港区ホームページで麻布地区のハザードマップを見ると、麻布台二丁目と東麻布二丁目の境界付近に土砂災害のレッドゾーン(土砂災害読別警戒区域)があります。たしかに、地名と災害には深い結びつきがあるようです。植物や動物の名前以外には、どのような地名に注意する必要があるのでしょうか。
きれいな地名ほど要注意
「少し意外かもしれませんが、『きれいな地名』ほど要注意です。災害という悲劇を伝える分、『佳字』といって印象の良い漢字が当てられやすいからです」(太宰さん)
例えば、大阪府大阪市北区の梅田は、もともと「埋田」といい、淀川の南に広がる低湿地を埋め立て、田畑にしたことに由来しますが、「埋」という字は印象が良くないために「梅」という字が当てられたのだそうです。
地名が発する警鐘を読み解く
「他にも、『くり』や『さくら』などがつく土地は『崩れやすい』、『いかり』や『すなおし』などがつく土地は『水害が起きやすい』と考えられています」(太宰さん)
太宰さんは、先人が残してくれた警鐘を読み解き、その土地にどのような災害が潜んでいるのかを知り、その備えを促す活動を行っています。
まず、自分が住んでいる土地の地名(新地名に変わっている場合は、古地図や『町史』などで昔の地名を探し出す)について由来を家族で考えてみてはいかがでしょうか。
「何があっても命を守らなければならない。そのためにも地名が発する警鐘に気づくことは重要なのです」(太宰さん)
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