風速15m/s以上継続で“眠れない”人が続出 台風15号ビッグデータ分析
ウェザーニュース / 2019年9月17日 19時30分
台風15号の風速と睡眠の関係を分析
台風15号の直撃を受けた関東南部では、9月8日(日)夜から9日(月)朝にかけて、停電や倒木など暴風被害が広範囲で発生するほどの猛烈な風が吹き荒れました。合わせて、当日は「暴風の音で眠れない」という声が多く聞かれました。
そこで、ウェザーニュースでは、天気アプリ「ウェザーニュース」を通じて、当日の睡眠に関する臨時調査を実施。「台風が直撃していた8日(日)夜〜9日(月)朝は、眠れましたか?」と質問し、“普段通り眠れた”、“全然眠れなかった”、“時々目が覚めた”の3択で回答をいただきました。その結果、10日(火)から11日(水)までに7,752通の回答が寄せられました。
眠れなかった人の割合は、千葉県が最も多く86%で、次いで神奈川県78%、茨城県71.0%、東京都70%となりました。関東南部と茨城県では、7割以上の方が眠れない夜を過ごしていたことがわかります。
これらの回答と、気象観測器(アメダス)の風速を分析した結果、睡眠と風速の関係が見えてきました。
風速15m/s以上の継続で“眠れない”人が続出
“眠れない”報告と風速との関係
上図は、調査による回答に、風速15m/s以上のおおよその目安を加えたものです。(※千葉県南部で回答数が少ないのは、停電の影響と思われます。)
分析の結果、“全然眠れなかった”という回答が多かったエリアでは、8日(日)夜〜9日(月)朝にかけて、おおよそ風速15m/s以上の風が継続していました。特に沿岸部では、最大瞬間風速25m/s以上の風が合わせて3時間以上観測されていました。
瞬間的に強く吹く風に加え、長時間にわたる強風・暴風による騒音と恐怖心が継続し、眠りを妨げていたと言えそうです。
秋の台風は風への被害にも注意
台風シーズンは10月まで続きます。秋に日本へ接近・上陸する台風は通過するスピードが速く、雨だけでなく風による被害も大きくなることが多くなるため、引き続き注意が必要です。
今後もウェザーニュースは皆様から寄せられる情報と気象データの分析を継続的に行い、気象災害を減らすべく日々の天気予報に生かしてまいります。
参考資料など
冒頭の画像:千葉県成田市のウェザーリポートより
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