台風17号 「りんご台風」の進路に類似 農作物への被害が心配
ウェザーニュース / 2019年9月20日 8時10分
大型の台風17号は20日(金)6時現在、宮古島の南東約280kmにあって、西に時速10kmで進んでいます。
明日21日(土)にかけて沖縄を通過し、東シナ海を北上する予想です。その後は九州の北を通過して日本海を経由したあと、北海道方面に向かう進路となっています。
北海道へ向かう際に温帯低気圧に変わる見込みですが、北日本では日本海側を中心に暴風と大雨に厳重な警戒が必要です。北日本での荒天のタイミングは23日(月)~24日(火)と見込まれています。
1991年りんご台風に似た進路
今回の台風17号の進路は、1991年(平成3年)の台風19号、いわゆる「りんご台風」の進路に類似しています。
りんご台風は1991年9月27日に長崎県佐世保市付近に上陸。その時の中心気圧は940hPaと非常に強い勢力でした。日本海に抜けた後はジェット気流に乗る形で猛スピードで北上し、わずか半日あまりで日本海を駆け抜け、28日には北海道渡島半島に再上陸しました。
全国各地に暴風被害をもたらし、特に青森県では収穫間近だったりんごが軒並み落下、量にして388,000t、金額に換算すると741億円におよぶ甚大な被害に見舞われました。
農作物の収穫時期に台風接近
1991年台風19号で落下したりんご(時事通信より)
りんごの名産地である青森県のホームページによると、主要品種の収穫は9月後半から始まり、11月中旬まで続くそうです。
またりんご以外にも、稲刈りなど農作物の収穫が盛んな時期に台風17号が接近することになります。
今回の台風17号は、りんご台風と比較すると勢力は劣るものの、十分に警戒する必要があります。最新の情報をこまめに確認して、できるだけ早めの対策を施すようにしてください。
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