気温が下がる秋にも蚊に刺されるワケ
ウェザーニュース / 2019年10月8日 10時25分
秋も深まり気温が下がってくると蚊の季節も終わりかと思いきや、10月になっても11月になっても、ときには真冬にも蚊に刺されることがあります。なぜ気温が下がっても蚊が出てくるのでしょうか。
蚊の種類によって越冬の仕方が違う
「日本には約100種類の蚊がいると言われていますが、私たちに身近なのは、ヒトスジシマカ、アカイエカ、チカイエカの3種類です。それぞれ生態が違い、越冬の仕方も異なります」と言うのは、アース製薬・虫ケア用品ブランドマネージャーの北口明宏さんです。

北口さんによると、ヒトスジシマカが活動するのは5月中旬〜10月下旬(南西諸島などはこれより長い)で、寒くなると死に絶えて卵のまま越冬します。アカイエカは冬が迫るとメスが翌年の春まで約6ヵ月間を越冬に適した場所で休眠状態に入ります。
休眠するのは山や丘の薄暗い洞窟のような寒さをしのぐことが出来る場所であり、物置小屋、押し入れ、クローゼット、下駄箱の中などで休眠することもあるようです。そして春になると産卵して次の世代にバトンタッチするのです。
「それに対して、チカイエカは冬眠することなく、年間を通して活発に活動し、繁殖行動もします。というのは、その名の通りビルの排水溝、浄化槽、地下水槽などが発生源で、冬でもさほど気温が下がらない環境をねぐらにしているからです」(北口さん)
「無吸血産卵」をするチカイエカ
チカイエカは他の蚊にはない生態を持っていると言います。
「多くの蚊は、メスが卵を産むために人や動物の血を吸いますが、チカイエカは最初の1回目だけは血を吸わずに産卵することができるのが特徴で、これを無吸血産卵と言います。そのため人や動物がいない場所でも容易に繁殖できます。しかし、2回目の産卵からは血を吸わないと産卵できないため、人を刺しにくるのです」(北口さん)
蚊は気温が15℃を下回ると活動が低下しますが、機密性が高く暖房を使っているマンションやオフィスビルは冬でも15℃を下回ることはありません。
「『まさか、この時期に蚊はいないだろう』と蚊に刺されても疑わない人がいますが、チカイエカは季節を問わずに人を刺しにくるのです」(北口さん)
涼しくなっても油断せずに、電気式液体蚊取り器などで蚊対策に気をつけたいものです。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
1.3億年前、雄の蚊も吸血か=琥珀から発見―レバノン
時事通信 / 2023年12月6日 16時38分
-
昆虫のオスをメス化「共生細菌ボルバキア」の恐怖 「性決定システムの乗っ取り」を行う"侵略者"
東洋経済オンライン / 2023年12月1日 14時10分
-
韓国で問題『トコジラミ』、大阪では真偽不明の「谷町線にトコジラミ」複数SNS投稿受け1380車両を順次清掃する事態 専門家は「旅の外泊先でも注意を!」
MBSニュース / 2023年11月28日 18時30分
-
デング熱が過去最多の発生状況、気候変動が影響か(バングラデシュ)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2023年11月20日 0時45分
-
ゴキブリ駆除のためだったのに…効果が切れたらエサに? 噂の真偽をメーカーに聞いた、冬にしておきたいG対策は
まいどなニュース / 2023年11月16日 7時10分
ランキング
-
1ドンキ元社長に賠償命令 1億6千万、違法報告怠る
共同通信 / 2023年12月7日 19時50分
-
2安倍派、事務総長側にも還流 販売ノルマ超過分、認識確認へ
共同通信 / 2023年12月7日 20時45分
-
3介護施設の送迎中の事故か 高齢女性2人が死亡 3人ケガ 正面衝突さらに後続車もからむ 佐賀
FBS福岡放送ニュース / 2023年12月7日 22時38分
-
4【宝塚】『やけど写真』やLINE文面「わざとな気する」遺族側がパワハラ証拠を公開
MBSニュース / 2023年12月7日 19時5分
-
5安倍派・塩谷立座長「再発防止策が明らかになるまで」のパーティー自粛、議員へ伝達
読売新聞 / 2023年12月8日 7時47分
記事ミッション中・・・
記事を最後まで読む

記事ミッション中・・・
記事を最後まで読む

エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
