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河川決壊多発の台風19号 多摩川は総降水量約5.8億トンで氾濫か

ウェザーニュース / 2019年10月22日 6時10分

ウェザーニュース

10月12日(土)から13日(日)にかけて、台風19号の記録的な大雨により、7つの県で同時多発的に河川が決壊し、深刻な被害が発生しました。

ウェザーニュースでは、10万人を超えるユーザーから集まった「冠水」「暴風被害」「停電」に関する35万件の回答と気象観測データを分析。先日、15日(火)時点での一次集計の結果をまとめましたが、今回は冠水や河川氾濫に関する解析結果を新たにまとめました。

日本各地で河川氾濫が発生

お天気アプリ「ウェザーニュース」に腰以上冠水していると報告された地点

ウェザーニュースに寄せられた報告によると、大きく報道されている長野県千曲川や福島県阿武隈川周辺の他にも、福島県夏井川などが決壊したいわき市周辺、永野川などが決壊した栃木市周辺などで「腰以上」の冠水が報告されており、様々な場所で被害が発生していたことが分かります。

多摩川 約5.8億トンで氾濫発生

今回、各地で多発した河川氾濫ですが、氾濫発生地点より上流域でどのくらい雨が降ったかが大きく関係しています。

台風19号によって多摩川が氾濫した際の上流域の総降水量

多摩川の事例で見てみると、氾濫が発生したのは、多摩川氾濫地点(東京都世田谷区二子玉川駅付近)の上流域(注1)の総降水量が降り始めから34時間で約5.8億トン(注2)に達していたとみられます。

上流域の降水のペースは1時間に約1,640万トン(注3)と算出され、これより雨が強まっていれば、もっと早く氾濫が発生するおそれがあったと言えそうです。

また、氾濫発生の2時間前には雨は落ち着いて降水量の伸びは緩やかになっています。つまり、川の水位の上昇が遅れてやってくることがわかります。

そのほかの河川についても、氾濫箇所より上流域の総降水量を以下の通り算出しました。

<千曲川 (長野県)>
約34時間で総降水量約12億トン

<阿武隈川(福島県)>
約48時間で総降水量約3.3億トン

<久慈川 (茨城県)>
約51時間で総降水量約4.3億トン

<那珂川 (茨城県)>
約47時間で総降水量約6.4億トン

注1)国土交通省が公開している国土数値情報(流域メッシュデータ)を元に、多摩川上流域のエリアを算出。

注2)多摩川氾濫地点(東京都世田谷区二子玉川駅付近)より上流域にあたる東京都多摩西部の解析雨量 (10/11(金)0時〜10/12(土)22時前まで)を積算し、総降水量の重さを算出。

注3)上流域の総降水量(10/11(金)12時〜10/12(土) 21時)の1時間あたりの平均降水量を算出。

注4)気象庁のアメダスや、高解像度ナウキャスト等の気象レーダーのデータを参考に算出。

参考資料など

冠水報告:お天気アプリ「ウェザーニュース」より
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)

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