赤い根元も捨てちゃダメ ほうれん草の栄養を効果的に摂るには
ウェザーニュース / 2019年11月18日 11時7分
冬に旬を迎えるほうれん草。これからの時期は栄養価も高くなり、味もワンランクアップします。このほうれん草、葉や茎ばかりでなく、捨ててしまうことが多い赤い根元にも栄養がいっぱい含まれているそうです。詳しい話を管理栄養士の柴田聡美先生に伺いました。
冬のほうれん草はビタミンCが3倍に
品種改良や栽培方法を変えることで、1年を通して市場に出回っているほうれん草ですが、冬のほうれん草ほど栄養価が高いといいます。
「冬に収穫されるほうれん草は、夏に比べるとビタミンCが3倍に増えます。さらにカロテン、鉄分なども冬の方が豊富です。また、栄養成分だけでなく、甘みもぐんと増し、おいしくなるのです。
このビタミンCやカロテンなどの栄養素は、葉にもっとも含まれます。冬は風邪をひきやすくなりますが、ビタミン豊富な旬のほうれん草を食べれば、風邪予防にもなるのです。そして、葉だけでなく、赤い根元にも体にとって重要な栄養が含まれています」(柴田先生)
赤い根元にはミネラルが豊富
このぐらい根元を残して調理する
根元は葉に比べてかたいので、捨ててしまうことも多いのではないでしょうか。
「ほうれん草の根元には、抗酸化作用のあるポリフェノールや、骨の形成に必要なマンガンなどのミネラルが含まれています。しかも、甘み成分が蓄えられているので、甘くておいしいのです。そのため、根元を全部切ってしまうのではなく、ある程度残して調理することが、ほうれん草の栄養分を余すことなく摂るコツです」
根元は十字に切込みを入れる
根元には土がたまりやすくて洗いにくいから切り落としている、という人もいるかと思います。
「たまった土をきれいに洗うには、根元に十字の切り込みを入れることです。その後、水を溜めたボウルや流水などで根元をもむように洗うと、土がきれいに落ちます。ゆでる際には根元だけを湯につけて少しゆで、それから茎、葉を入れるようにしましょう」(柴田先生)
ほうれん草は生の状態で何日も置いておくとビタミンCが大幅に失われてしまうので、下ゆでをして保存するのが良いそうです。ビタミン、ミネラルが豊富な旬のほうれん草を根元までおいしく食べて、冬の到来に備えましょう。
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