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新年早々にヤル気が出ないのは“正月うつ”? 回復方法とは

ウェザーニュース / 2020年1月10日 6時10分

ウェザーニュース

年が明けて仕事始めを迎えたのに、ヤル気が出ないという人はいませんか? 正月休みは帰省や家族旅行などで忙しく、その疲れが出たのかもしれませんが、毎年この時期に気分が落ち込むようなら「正月うつ」かもしれません。どうしたらよいのでしょうか。

日が短くなると発症する「冬季うつ病」の一種

年が改まり、気分を一新して、「頑張らなくては…」と思っているのに、ヤル気がわかない、気分が落ち込むという状態は「正月うつ」と呼ばれています。

「正月うつの背景には、秋から冬にかけて発症する『冬季うつ病』(季節性感情障害)があります。うつ状態になっているのに加えて、年末年始のクリスマス、帰省、旅行、正月料理、初詣などのイベントを終えた虚脱感が追い打ちをかけると考えられます」と言うのは、精神科医で横浜相原病院(横浜市瀬谷区)の吉田勝明院長です。

今年は正月休みが九連休という人が多かったので、「正月うつ」におちいる人も少なくないかもしれません。

「『冬季うつ病』は、日が短くなり日照量が減ると『幸せホルモン』と呼ばれる神経伝達物質のセロトニンが減少することで発症すると考えられています。炭水化物や甘いものを過食したり、いくら寝ても寝足りないという過眠傾向があるのが特徴です」(吉田院長)

「正月うつ」には朝日を浴びる

どうしたら「正月うつ」から回復できるのでしょうか。

「日照不足が『冬季うつ病』をもたらす要因のひとつですから、意識して日の光を浴びることです。寝室は遮光カーテンをかけずに朝日で目覚めるようにします。朝の通勤や通学は早めに家を出て、できるだけ日の光を浴びられるようゆっくり歩くとよいでしょう」(吉田院長)

日の出が一番遅くなるのは冬至から半月後の1月7日前後です。それ以降は日の出が徐々に早くなりますから、貴重な朝日を浴びてください。

「幸せホルモンのセロトニンは、その材料のトリプトファンが体内で生成できないので、食事からとる必要があります」(吉田院長)

トリプトファンが多いのは、豆腐・納豆・味噌などの大豆製品、牛乳・ヨーグルト・チーズなどの乳製品、米などの穀類、そのほかゴマ・ピーナツ・卵などです。

「うつ状態から回復するには心の休養が大切です。1月の三連休は何のイベントも入れずに休んで、正月疲れを癒してください」(吉田院長)

症状が2週間以上続くなら受診を

「ヤル気が出ない」「気分が落ち込む」といった自覚症状だけでなく、「遅刻や欠勤が増える」「ケアレスミスが目立つ」といったことが続くと、「正月うつ」が本格的な「うつ病」に移行するかもしれません。

「憂うつな気分、倦怠感、意欲や集中力の低下などの症状が2週間以上続くようなら、メンタルクリニックなどを受診することをお勧めします。クリニックでは抗うつ薬などを処方して、落ち込んだ気分を引き上げてくれるでしょう。季節性の『冬季うつ病』なら、日照時間が長くなる春を迎えれば回復して、抗うつ薬なども必要なくなります」(吉田院長)

「正月うつ」を一過性のもので終わらせるのか、それとも長引かせてしまうのか、この1〜2週間の過ごし方にかかっています。

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