ウイルス対策の消毒用アルコールは、値段が高い方がよく効くの!?
ウェザーニュース / 2020年2月13日 5時45分
日本では新型コロナウイルスによる肺炎感染が拡大し、アメリカではインフルエンザが猛威を振るっています。これらのウイルス感染を防ぐひとつの方法として、手指や手で触れる物の消毒が有効だといわれています。
厚生労働省によれば、手指には消毒用アルコール、物の表面には次亜塩素酸ナトリウムによる消毒が勧められています。しかし、消毒用アルコールには価格の高いものと安いものがあります。消毒用アルコールの値段の違いと殺菌効果に差はあるのでしょうか。
値段の違いは「酒税」だった!?
ドラッグストアの店頭に並んでいる消毒用アルコールを見ると、価格の高いものと安いものがあります。同じ500mlのものでアルコール濃度も同じなのに、数百円ほど価格に差が出ることも。なぜこのような価格差が生じるのでしょうか。
「薬局などで販売されているアルコールは、エチルアルコール(エタノール)が主成分で、さとうきびなどの糖質と芋類などのでんぶんを発酵させてつくられています。ところが、原料が同じでも値段の高いものと安いものがあります。これは『アルコール事業法』が関係しているからです」と話すのは、横浜相原病院(神奈川県横浜市)の吉田勝明院長です。
さとうきびや芋などで作られるエタノールは、日本酒やビール同様、飲むことができるため、アルコール事業法により酒税がかかるのです。
価格と殺菌効果は関係しない
「エタノールだけの消毒用アルコールは酒税がかかるため、値段が高くなります。これに対し、同じ原料からできたエタノールに添加物(消毒薬など)を入れ、飲用できないようにした消毒用アルコールは酒税がかからないので、安い価格で販売することができるのです。
つまり、価格が違うのは添加物の有無で酒税がかかるか、かからないかであり、殺菌効果に違いはありません。ただ、添加物が気になる方は、添加物なしの消毒用アルコールを買った方がよいでしょう」(吉田先生)
新型コロナウイルス対策として、予防用にマスクを着用する場合が多いようです。しかし、「混み合った場所、特に屋内や乗り物など換気が不十分な場所では、感染予防策の一つと考えられるが、屋外などでは、相当混み合っていない限り、マスクを着用することによる効果は必ずしも認められていない」と厚生労働省も発表しています。
私たちが最も簡単にできる最大の予防策は手指や物の消毒です。まずは手を石鹸などでよく洗い、さらに消毒用アルコールをこまめに使うようこころがけましょう。
参考資料など
厚生労働省「新型コロナウイルスに関するQ&A」、東京都健康安全研究センター「新型コロナウイルス感染症に関する清掃・消毒について」
この記事に関連するニュース
-
成田空港はコロナ対策一部続く 次の感染症危機に関係機関、連携強化へ 「5類」移行1年
産経ニュース / 2024年5月8日 21時2分
-
「紅麹問題」で再浮上、"サプリ"は本当に安全か? あなたの飲んでるサプリメント、本当に大丈夫?
東洋経済オンライン / 2024年5月3日 11時0分
-
「物価高に手取りが追いつかない」…4年間で「洗濯用洗剤」「卵」が高騰したワケ
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年4月22日 22時15分
-
無添加、オーガニックにこだわると健康害する訳 「ジャンクなものも食べてもいい」と自然食品店の店長
東洋経済オンライン / 2024年4月20日 16時0分
-
厚労省、新型コロナ相談窓口のドメイン、FX勧誘サイトに転用されていた
ITmedia NEWS / 2024年4月16日 17時13分
ランキング
-
1国購入のコロナ薬、7割未使用 430万人分、廃棄の恐れ
共同通信 / 2024年5月11日 10時5分
-
2コカインを洋酒に混ぜて密輸しようとした疑い ドミニカ共和国籍の男を逮捕 税関の荷物検査で“大量の汗”
ABCニュース / 2024年5月11日 8時0分
-
3南アルプスで行方不明の男性 遺体で発見
Daiichi-TV(静岡第一テレビ) / 2024年5月10日 21時36分
-
4都心の歩道橋に突如「ハチの大群」現れる…なぜ? 専門家は…
日テレNEWS NNN / 2024年5月10日 23時27分
-
5「太陽フレア」が発生、世界各地でオーロラや磁気嵐を観測 GPSなど影響の恐れも
日テレNEWS NNN / 2024年5月11日 15時40分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください