週刊地震情報 2020.02.23 20日(木)千葉県で震度4の直下型地震
ウェザーニュース / 2020年2月23日 12時0分
この1週間で、国内で観測された地震回数は前週に比べると増加しました。震度3以上の地震は4回発生しています。(2月17~22日の集計)
国内:千葉県北東部でM4.3 狭い範囲で強く揺れ最大震度4
国内で震度1以上が観測された地震の回数
20日(木)12時53分頃、千葉県北東部を震源とするマグニチュード4.3の地震が発生しました。(速報値のM4.5から暫定値のM4.3に変更)この地震で長南町で最大震度4、茂原市や東金市などで震度3を観測しています。
震源近くでは揺れが強かったものの、揺れた範囲は狭く、千葉県以外では東京や茨城、神奈川のわずかな地点で震度1を観測しただけです。
今回の地震は震源の深さが28kmと比較的浅いことで、地震の規模の割には大きな揺れとなりました。直下型と言われるタイプの地震です。
政府の地震調査委員会は関東南部でマグニチュード7クラスの地震(いわゆる首都直下型地震)が今後30年以内に70%の確率で発生するとしています。震源が陸域の直下型地震は緊急地震速報よりも早く、強い揺れに見舞われますので、普段からの備えが重要になります。
世界:南米チリ沖でマグニチュード5クラスの地震続く
世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震はありませんでした。
23日(日)に南米チリの沖でマグニチュード5.5、5.0の地震が相次いで発生しました。チリ沖の地震と言えば、ナスカプレートが南米プレートの沈み込む境界付近で発生する巨大地震が良く知られていますが、今回の地震はそれよりも陸地から離れた所で起きました。
このあたりはナスカプレートと南側の南極プレートの境界付近で、チリ海嶺と呼ばれるプレートが新しく生成される領域です。こうした領域では、横ずれ型の地震を起こす、トランスフォーム断層が形成されることが多く、今回の地震もこのタイプと考えられます。
過去にはマグニチュード7に近い規模の大きな地震の発生した記録がありますが、横ずれ型のため、津波を発生させることはありません。
参考資料など
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。
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