夏までエルニーニョ現象の発生はなし 猛暑の鍵はインド洋に

ウェザーニュース

気象庁は10日(火)、エルニーニョ監視速報を発表しました。2月のエルニーニョ監視海域の海面水温は、基準値とほぼ同じ水準になっています。太平洋赤道域の海面水温や、貿易風の状況などから、エルニーニョ現象、ラニーニャ現象の発生は見られない状況です。

少なくとも7月にかけては60%の確率で平常の状態が続く予想です。この夏までにエルニーニョ現象、ラニーニャ現象のいずれかが発生する可能性は低いと見られます。

この夏の暑さの鍵はインド洋か

長期予報によるこの夏の平均気温は全国的に平年並みか高く、暑い夏が予想されています。太平洋は平常が続く可能性が高いため、日本の気候への影響は小さく、夏の暑さをもたらす鍵になるのはインド洋の傾向です。

インド洋の海面水温が高い予想で対流活動が活発になるため、日本付近を覆う夏の高気圧の勢力は強いと考えられます。このため、全国的に気温が高くなり、厳しい暑さになる見込みです。この夏はインド洋の傾向が注目のポイントになります。