今年から始まった「熱中症警戒アラート」とは? どんな状況で出されるの?

ウェザーニュース / 2020年8月3日 11時30分

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「熱中症警戒アラート」をご存知ですか?これまでは最高気温がかなり高くなると予想されるときに「高温注意情報」が発表されていましたが、その「高温注意情報」を発展させたものです。

今年7月1日〜10月28日の約4ヵ月間、関東甲信の1都8県で試行されていて、来年度は全国で本運用が始まります。

昨日8月2日までに「アラート」は一度も出ていません。どんな状況が予想されると「アラート」が出されるのでしょうか。

暑さ指数が33℃以上でアラート

「熱中症警戒アラート」が実施される1都8県は、東京・茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・神奈川・山梨・長野の関東甲信地方です。このエリアのどこかの地点で暑さ指数(WBGT)が33℃以上になると予想された場合に都県単位で、前日の17時頃か当日の5時頃に「アラート」が発表されます。

暑さ指数とは暑さの厳しさを示す指標で、熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで開発されました。単位は気温と同じ℃で示されますが、気温だけでなく、湿度、日射・輻射(ふくしゃ/建物や地面からの照り返し)などの熱も取り入れた数値になっており、湿度7:輻射熱2:気温1の割合で算出されます。

単純な気温と比べて、熱中症患者発生率との相関が良好であるという特徴があります。

「暑さ指数は、温度や湿度、日差しの強さなど、人体と外気の熱のやりとり(熱収支)に着目した値です。暑さ指数の算出法からもわかるように、熱中症対策には気温だけでなく、汗の蒸発具合に影響する湿度、輻射熱が重要です」(ウェザーニューズ気象病顧問アドバイザー・愛知医科大学客員教授・中部大学教授、佐藤純先生)

暑さ指数33℃になるのは、気温36℃で湿度60%、気温34℃で湿度70%、気温32℃で湿度85%という具合に、湿度が高いと気温が低くても暑さ指数が33℃に達してしまいます。

アラートが発表されたらどうする?

「熱中症警戒アラート」が発表されたら、次のような予防行動をとるよう呼びかけられます。

【熱中症のリスクが高い人に声をかける】
・熱中症になりやすい高齢者、子ども、障害者の方々は十分に注意を
・3密(密集、密接、密閉)を避けつつ、周囲の方からも積極的な声かけをする

【外での運動や活動を中止・延期する】
・不要、不急の外出は出来るだけ避ける
・エアコン等が設置されていない屋内外での運動や活動等は、原則、中止や延期をする

【「熱中症予防行動」を普段以上に実践する】
・環境省、厚生労働省が示している「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイント(下記)を心掛ける

(1)暑さを避けましょう
(2)適宜マスクを外しましょう
(3)こまめに水分補給しましょう
(4)日頃から健康管理をしましょう
(5)暑さに備えた体づくりをしましょう

1シーズンで「アラート」が発表されるのは東京都の場合は平均で7日程度とみられています。これは従来の高温注意情報の半分程度の頻度で、より危険性の高いときに絞って発表されると理解すると良さそうです。


参考資料など

環境省「熱中症警戒アラート(試行)」の先行実施について」(https://www.env.go.jp/press/108118.html)、「熱中症警戒アラート(試行)発表時の予防行動」(https://www.env.go.jp/press/files/jp/114060.pdf)

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