台風接近時などに耳にする「高潮」って何?

ウェザーニュース / 2020年9月4日 13時30分

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2018年の台風21号で、関西国際空港が水に浸かった映像は、みなさんの記憶にも刻まれているのではないでしょうか。

この事例をもたらした「高潮」は、台風接近時などに耳にすると思いますが、どんなものかご存知ですか。

高潮のメカニズム

台風や低気圧が接近して気圧が低くなると海面が持ち上がったり、強い風によって海岸に海水が吹き寄せられることにより海面が上昇します。

満潮時刻が近いと、さらに潮位が高くなります。

海面・潮位の上昇に伴い、沿岸の地域では越波による低い土地への浸水や冠水、家屋への浸水、船舶の損傷や衝突などの被害が懸念される状況となります。

高波とは違う?

■高波
波浪注意報・警報の対象になる程度の高い波。


■高潮
主に台風など強い気象じょう乱に伴う気圧降下による海面の吸い上げ効果と風による海水の吹き寄せ効果のため、海面が異常に上昇する現象。


気象庁の用語解説の違いからも分かるように、高波は主に波=風によって引き起こされ、高潮は気圧+強風によって引き起こされるものです。

顕著な高潮は高波と違い、海の水が大量に陸地に押し寄せ、津波のような影響が出ることがあります。

台風接近時に注意すべきこと

台風接近時は、気圧変化はもちろん、風による影響も合わせて出てきます。

気圧変化による【吸い上げ効果】は、台風が接近して気圧が低くなると海面が持ち上がる現象。外洋では気圧が1hPa下がると海面が約1cm上昇するといわれています。

風による【吹き寄せ効果】は、海水が風によって海岸に吹き寄せられて海面が上昇すること。特にV字形の湾では、奥へ狭まる地形が海面上昇を助長させるため、特に高くなります。

これらが合わさることで、より越波・浸水による被害の拡大が懸念されるため、注意が必要となります。

高潮に備える

高潮が発生すると、湾周辺地域で大規模な浸水被害が発生するため、台風接近時は警戒が必要です。高潮に対する日頃の備えについてまとめました。

◆高潮ハザードマップの確認
高潮に注意が必要な地域では各自治体から「高潮」に関するハザードマップが発行されています。高潮が発生した場合の浸水想定エリアを確認し、避難所・避難経路を事前に確認する必要があります。

◆3日分の食料・水の確保
大きな災害が発生した場合、救援活動が行われますが、救援物資が各自に届くまでには2~3日かかるといわれているため、非常時にそなえて3日分の食料・水を確保しておきたいものです。

地理的観点から、海抜高度の低い地域に大都市が密集し、居住地域が多い傾向にあります。今あなたが住んでいる地域が浸水しやすい地域なのかを事前に確認して、普段から台風などの自然災害に備えておきましょう。

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