台風10号 記録的高潮発生のおそれ 潮位上昇の前に避難を

ウェザーニュース / 2020年9月5日 18時20分

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台風10号は明日6日(日)〜明後日7日(月)にかけて非常に強い勢力を伴って東シナ海を北上し、九州は暴風雨に見舞われるおそれがあります。

また、暴風、豪雨に加えて、記録的な高潮が発生するおそれがあります。「高潮」は台風や低気圧が接近して気圧が低くなると海面が持ち上がり、強風によって海岸に海水が吹き寄せられることにより海面が上昇する現象です。台風の接近が満潮時刻が近いと、さらに潮位が高くなります。

短時間で急激な潮位上昇のおそれ

国土交通省より(2018年台風21号接近時)

高潮は干潮から満潮に至るようなゆっくりとした潮位変動ではなく、台風が接近して暴風による吹き寄せ効果が強まるとともに、急激に上昇します。潮位が堤防を超えた場合は、それこそ津波のように一気に海水が押し寄せるのです。

2018年の台風21号の際もわずか1時間程度で2m以上、潮位が上がった記録が残っています。潮位が高くなってきたタイミングで避難をするのは遅いことが考えられます。高潮による浸水の可能性があるエリアは、台風による暴風で移動が困難になる前に、避難を行ってください。

気圧低下と吹き寄せで海面が上昇

台風が接近する際、「吸い上げ効果」と「吹き寄せ効果」により、高潮被害が発生する恐れがあります。

【吸い上げ効果】
台風が接近して気圧が低くなると海面が持ち上がる現象。外洋では気圧が1hPa低いと海面が約1cm上昇するといわれています。

【吹き寄せ効果】
海水が風によって海岸に吹き寄せられて海面が上昇すること。特にV字形の湾では、奥へ狭まる地形によって海面上昇が助長させるため、特に海面が高くなります。

高潮から身を守るためには

河川氾濫を想定した「洪水ハザードマップ」はよく知られていますが、沿岸の市町村の多くが「高潮ハザードマップ」を作成しています。高潮が発生したら自分の家がある場所は浸水深がどのくらいになるのか、地図上で確認できるのです。台風10号で高潮発生が予想されるエリアの方は事前に「高潮ハザードマップ」を確認してください。

また、台風の中心が近くを通るほど、高潮の影響が大きくなりますので、必ず最新の予想進路を確認してください。さらに、満潮時刻はもちろん、満潮時刻の前後数時間は、潮位が短時間のうちに異常に上昇することがあります。最新の気象情報とともに、満潮時刻も事前にチェックしておきましょう。

高潮で自宅が浸水する可能性があれば、避難勧告や避難指示、避難準備情報が出た場合に備えて、非常時持ち出し袋を準備しておき、早めに避難してください。安全な場所に住んでいる親戚や知人がいれば、そこに避難することも考えましょう。

高潮から身を守るためには、何よりも早めの避難が肝要です。しかし、暴風が吹くなど外への避難が難しい場合には、無理をせずに、できるだけ高い場所へ逃げて待機するようにしましょう。気付いた時にすでに高潮が迫っていた場合は、あせらず落ち着いて、命を守るための最善の行動をとるよう心掛けましょう。

参考資料など

内閣府・消防庁・農林水産省・水産庁・国土交通省・気象庁「高潮災害とその対応」、国土交通省四国地方整備局「津波(つなみ)と高潮(たかしお)はどう違うの?」(http://www.skr.mlit.go.jp/bosai/bosai/tounannkai/kisochishiki/tunamikankei/douchigauno/douchigauno.html)

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