秋の空が高く見える理由とは?
ウェザーニュース / 2020年10月2日 11時20分
「天高く馬肥ゆる秋」なんて言葉がありますが、まさに秋の空気は澄み切って、高く見えます。
なぜ、高く見えるのでしょうか?
【理由1】高気圧の出身地の違い
晴れをもたらす高気圧は、季節によって出身地が違います。
夏(太平洋高気圧)は海育ちなのに対し、秋(移動性高気圧)は大陸育ちです。
大陸育ちの高気圧というのは、空気が乾燥しており、青や紫など波長が短い光を強く散乱する分子(酸素分子や窒素分子)を相対的に多く含んでいます。
そのため、夏の空よりも青々と見え、高く感じるのです。
春の高気圧も大陸育ちだけど…
実は春の高気圧も大陸育ち。しかし春は、雪や氷が溶け、植物があまり生えていません。そのため、土やホコリが舞いやすく、空気中に塵や水滴が増えます。
空気中に粒子の大きい塵や水滴があると、太陽光は様々な色(波長)の光が合わさった状態のまま散乱し、空は白っぽく霞がかって見えてしまうのです。
【理由2】雲の位置
秋は、広く晴れをもたらす移動性高気圧と、雨を降らせる温帯低気圧が交互に通過。この温帯低気圧の温暖前線は【イワシ雲】や【ウロコ雲】を発生させます。
これらは巻積雲とよばれ、空の高いところに位置します。視線の位置が高くなることに加え、雲の下に空が見える割合も大きいので、高く感じられるのです。
頭上に広がる秋
大人になるにつれて、空をゆっくり眺める時間というのは減ってしまいがち。
しかし、青々と高く澄み切った秋の空は、一見の価値ありです。
ぜひこの時期は、外出がてら空を見上げてみてください。
参考資料など
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
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