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台風14号 進路が定まらない理由 その3つのポイントとは?

ウェザーニュース / 2020年10月6日 14時50分

ウェザーニュース

日本の南を北上中の台風14号は予報円が非常に大きくなっています。発生から1日経った6日(火)の段階でも、120時間後の予報円の直径は1000km以上と進路がなかなか絞れない状況です。これには大きく分けて3つのポイントがあります。

1:高気圧の勢力により東西の進路に違い

太平洋高気圧の勢力で進路が変わる

ポイントの1つが西から北へ進路を変えるタイミングです。台風の東側には太平洋高気圧あります。太平洋高気圧が勢力を強めれば西より、弱ければ東よりの進路を進む見込みです。

西側に進んだ場合は九州や奄美まで影響範囲が広がり、台風の接近・通過時のスピードが遅くなることで、強い雨や風が長引くことになります。

北西側には大陸の高気圧がありますので、中国大陸に向かう可能性はほとんどない見通しです。

2:東に進路変えた後もスピードは上がらず

上空の強い風の流れに乗れず

2つめのポイントは東に進路を変えた後です。強い西よりの風、ジェット気流は北日本上空を流れているため、台風はこれに乗ることが出来ず、スピードは上がりません。

上空の気圧の谷がポイントで、台風の北上と気圧の谷の通過タイミングがずれると、より速度が遅くなる可能性があります。その場合は西日本の太平洋側を中心に強い雨が長時間に渡り、雨量が増加することに繋がります。

3:陸地に近づくかは高気圧がカギ

高気圧の勢力で陸地に近づくかどうか変わる

3つめのポイントは陸地の近くを通るかどうかです。太平洋高気圧は勢力をやや強め、台風は高気圧の縁辺の風の流れによって東に進みます。

高気圧が北に勢力を拡大すれば陸地に近い所を通り、西日本、東日本の太平洋沿岸部では雨に加えて風も強まるおそれがあります。高気圧の勢力が北に拡大しなければ、台風は陸地から離れて通り、特に風による影響は少なくなる見込みです。

今後の予報円の変化に注目

台風14号の予想進路

現段階では台風を動かす要素が複雑に絡み合っているため、進路や接近タイミングの予測が非常に難しくなっています。

11日(日)9時の予報円の直径は1300kmと依然、大きいままです。台風が北よりに進路を変える9日(金)頃までにはかなり進路が絞られてくると想定されます。

予報円の大きさに変化があるかが今後の大きな注目点です。

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