北海道で幻日環が出現 太陽の周りに様々な光学現象
ウェザーニュース / 2020年11月6日 9時0分
朝から晴れている今日6日(金)の北海道は所々で上空高い所の薄雲が広がり、太陽の周りには様々な光学現象が見られています。
道東の厚岸町では、昇ってきた太陽の両脇に虹色の光が現れ、太陽が3つあるようにも見えます。これは”幻日”です。さらに太陽の中心と”幻日”を結ぶような光の帯も確認できます。”幻日環”と呼ばれる現象で、幻日に比べると見られることが少ないレアな光学現象です。
札幌からは環天頂アークも
また、札幌市内からは空の高い所に弓なりの虹が見られました。”環天頂アーク”と呼ばれる現象で、その形から”逆さ虹”と呼ばれることもあります。
いずれの現象も、上空に広がる薄雲を構成する氷の粒が、太陽の光を屈折させたり、反射されることで出現するものです。
今日の美しい光学現象は天気下り坂を示唆しています。北海道は次第に雲が厚みを増し、夜には道北を中心に雨が降り出す予想です。この後の空の変化にご注意ください。
様々な光学現象
様々な光学現象
【ハロ】
空の高い所に太陽が透けて見えるくらいの薄い雲が広がっている時、太陽の周りにボンヤリと見える光の輪のことを「ハロ(日暈)」といいます。
低気圧接近時などに見られることが多く、これが見られたあと、雲が厚みを増してきたら「天気下り坂のサイン」です。
【幻日】
太陽の横で虹色に輝く現象。片方だけ見られる時もあれば、両脇に現れることもあります。空気中の小さな氷の粒によって屈折されてできる現象。夕方など、太陽の高さが低くなる時に見られます。
【幻日環】
天頂を中心として、太陽上を通る光の輪のこと。ハロや幻日と一緒に見られることが多く、完全な輪となって見られることが少ないレア光学現象です。
【環天頂アーク】
頭上高く、下側にへこんだ弓形に見える虹色現象。その形から「逆さ虹」とも呼ばれます。太陽光が、上層の巻雲や巻層雲などの氷の粒によって屈折することで出現します。
太陽高度が22度前後の時に最もはっきりと見え、高くなりすぎると見えなくなります。日の出後(朝)か、日の入り前1時間半から2時間半ぐらい(夕方)の間が見るチャンスです。
参考資料など
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
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