7日(木)は爆弾低気圧で暴風や猛吹雪に 10年に一度レベルの強い寒気南下で早めの警戒を
ウェザーニュース / 2021年1月4日 16時15分
7日(木)にかけて日本海で低気圧が猛発達し、北日本を通過する見込みです。今週後半は台風並みの暴風となって大荒れとなるおそれがあります。低気圧の後ろには10年に一度レベルの非常に強い寒気が控えているため、大雪や暴風雪、低温などに警戒が必要です。
「爆弾低気圧」で全国的に暴風のおそれ
7日(木)の予想天気図
6日(水)に日本海で発生が予想される低気圧は、中国大陸から近づく非常に強い寒気の影響で、急速に発達する見込みです。24時間で30hPa前後、気圧が低下する可能性があり、いわゆる「爆弾低気圧」と呼ばれるような急発達になります。
低気圧の中心付近やその西側では等圧線の間隔が非常に混み合って、風が強まります。全国の広い範囲で瞬間的に25m/s以上の風が吹き荒れ、北日本や北陸の沿岸や岬など、風の強まりやすい所では、30~35m/sの台風並みの暴風が予想されます。
「10年に一度」クラスの強い寒気か
8日(金)の上空1500m付近の寒気
低気圧が東に抜ける8日(金)は日本付近が強い冬型の気圧配置となり、上空1500m付近で-15℃以下の寒気が西日本まで南下する予想となっています。実際に高層観測を行っている福岡の上空で、最近30年に-15℃前後を記録したのは4回しかなく、「10年に一度」と言えるほどの強さです。
年末から年始に日本列島を襲った「年越し寒波」以上の強さで、九州や中四国などの西日本でも内陸部や山沿いを中心に大雪への警戒、市街地でも積雪に対する備えが必要になります。
また、JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)が形成されることにより、北陸などで集中的に大雪となる可能性があり、暴風雪によるホワイトアウトや吹き溜まりなども懸念されます。積雪による交通障害(立ち往生に起因する大規模な車両滞留など)や、吹雪による視界不良、小屋などの倒壊、着雪による停電などに対して、厳重な警戒が必要です。
東京・八王子や熊本など水道管凍結に注意
7日(木)~9日(土)の天気と気温
これだけの強い寒気に覆われるため、全国的に気温も低くなります。特に気温が下がるのは8日(金)の朝で、最低気温は高知で-6℃、熊本や山口で-5℃など西日本でも-5℃を下回る見込みです。そのほか、東京・八王子で-5℃、東京都心や大阪でも-2℃を予想し、この冬一番の厳しい寒さが予想されます。
-5℃前後まで下がると、屋外の水道管などの設備が凍結し、給水が不能になる事があります。最悪の場合は設備が損傷したり、水道管が破裂してしまうことも考えられます。2016年の寒波で最も大きな影響が出た、福岡県大牟田市では-7℃を観測していました。同様の寒さが予想される地域では、事前の対策を行っておくと安心です。
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