みかんの白いスジ、取るのはもったいない! そのワケは?
ウェザーニュース / 2021年1月8日 5時1分
冬の果物の代表格といえば“みかん”。さらに寒いこの時季に思い浮かぶのが“コタツでみかん”の光景ですね。
このみかん、食べる時に白いスジを取る派と取らない派に分かれますが、実はスジは取らないで食べた方が栄養価にすぐれているといいます。詳しい話を、管理栄養士の柴田聡美さんに伺いました。
スジはビタミンCの吸収に関係する
みかんの栄養成分と言えば、まずビタミンCです。
「みかん100g中に32mgのビタミンCが含まれていますが、ビタミンCは風邪の予防にも効果的なので、手軽に摂れるみかんはおすすめできる果物です。
この豊富なビタミンCを効率的に摂りこむには、皮をむいた後、白いスジを取らずに袋ごと食べることがポイントです。というのも、スジや袋にはビタミンPという栄養素が含まれています。このビタミンPはビタミンCの吸収率を高める効果があるのです。スジを取らずに袋ごと食べることで効率よくビタミンCを摂りこむことができます。
また、スジや袋には腸内に生息する善玉菌の繁殖を助けて腸内環境を整えたり、美肌効果もあるペクチンが果肉の4倍も含まれているので、食べないのはもったいないのです」(柴田さん)
皮は掃除や臭い取りにも
これまで捨てられていた皮も効果的に使える方法があると言います。
「みかんの皮は古くから干したものを“陳皮(ちんぴ)”といって漢方薬の成分になったり、七味唐辛子に加えられていましたが、掃除や入浴剤として利用することもできます。
みかんの皮は、汚れ落としやつや出しなど掃除にも使えます。水400mlに、皮4個分を鍋に入れて15分ぐらい煮ます。冷めたら濾(こ)したものをスプレーボトルに入れてください。皮に含まれるクエン酸、ペクチンなどの成分で汚れ落しやつや出しになります。また電子レンジなどには、皮を入れて1分ほど加熱すると消臭効果があります。手に付いた魚臭さや油の臭いなども皮を手でもむと、臭いが取れます」(柴田さん)
上手に使えば捨てるところのないみかん。ビタミンCを豊富に摂って、寒さに負けない体づくりに備えましょう。
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