富山市は35年ぶり大雪で積雪115cm 午後も北陸は積雪の急増に警戒
ウェザーニュース / 2021年1月9日 11時0分
今日9日(土)も寒波は継続し、日本付近は強い冬型の気圧配置になっています。寒気のピークは過ぎつつあるものの、上空1500m付近で-9℃以下の冷たい空気に覆われたままで、日本海側は引き続き大雪に警戒が必要です。
積雪は富山市115cm、上越市高田192cm
9日(土)朝の富山市の様子
昨日からJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)に伴う活発な雪雲の通り道になっている富山県から新潟県にかけては積雪が大幅に増加しており、11時の段階で富山市は115cmに達しました。富山市で積雪が100cmの大台に達するのは1986年以来、35年ぶりのことです。
そのほか、新潟県上越市・高田で192cm、新潟市で53cmの雪が積もっています。
九州でも10cmを超える積雪に
9日(土)朝の佐賀市の様子
九州は昨夜遅くに「寒気トラフ」と呼ばれる、上空の寒気の強い部分が通過したため大気の状態が不安定になって雪雲が発達、長崎県から佐賀県を中心に雪が強まりました。長崎市は積雪が最大15cmに達し、雪が小康状態となった11時の段階でも10cmの雪が残っている状況です。
日中は雪が小康状態で積雪が大きく増えることはありませんが、最高気温は福岡や長崎で2℃、佐賀は1℃の予想で、日当たりの悪い場所ではなかなか雪が溶けません。路面状況が改善しにくいため、外出の必要がある場合は足下に十分注意し、車で移動する場合は冬用タイヤや滑り止めを必ず装着してください。
北陸は引き続き大雪への警戒を
10日(日)昼までの積雪の予想
これから午後にかけてJPCZに伴う活発な雪雲は、北陸地方にかかる予想です。強い雪のエリアは少し南に移動し、石川県から福井県にかけて強まる可能性が高いと見ています。明日10日(日)昼にかけての24時間の積雪の予想は、山沿いでは50cmを大きく上回り、局地的には1m近くに達するおそれがあります。内陸部の市街地でも20~50cmの新たな雪が積もる見込みです。
山陰から近畿北部、北日本の日本海側でも20cm前後の雪が予想され、強い風により吹き溜まりになるとさらに多くなる所があります。九州は今夜、一時的に雪の強まる可能性があり、山沿いでは10cm前後、市街地でも数cm程度の雪が積もる予想です。
倒木や樹木の垂れ下がりによる停電や鉄道の線路支障が発生したり、積雪による線路のポイント故障や路面凍結によるスリップ事故の発生、都市高速の通行止め、立ち往生による大規模な車両滞留などに発展するおそれがあります。屋根からの落雪の危険性も高まり、山間部では雪崩に警戒が必要です。
参考資料など
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
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