台風並みに低気圧が発達 北海道(根室市など)で高潮のおそれ
ウェザーニュース / 2021年2月15日 13時30分
日本付近を通過中の低気圧は今夜から明日16日(火)にかけて発達しながら北日本方面に進みます。特に低気圧の中心が近くを通ると予想される北海道道東を中心に高潮に警戒が必要です。
コンピューターのシミュレーションによると、低気圧の中心は明日の早朝に北海道の根室半島付近を通過すると見られます。中心気圧は948hPaをと、台風並みの勢力となる予想です。気圧の低下や暴風の影響で、沿岸部の潮位が高くなる可能性があります。
高潮とは?
高潮のイメージ図
高潮とは台風や低気圧が接近して気圧が低くなると海面が持ち上がったり、強い風によって海岸に海水が吹き寄せられることにより海面が上昇することです。
海面・潮位の上昇に伴い、沿岸の地域では越波による低い土地への浸水や冠水、家屋への浸水、船舶の損傷や衝突などの被害が懸念される状況となります。顕著な高潮は高波と違い、海の水が大量に陸地に押し寄せ、津波のような影響が出ることがあります。
今回は低気圧が猛発達することで気圧が低下し、吸い上げ効果が高まる上、瞬間的に40m/sを超えるような暴風による吹き寄せ効果が大きくなると予想されます。
満潮時刻と低気圧の接近が重なる
北海道の満潮時刻
さらに16日(火)の根室の満潮時刻は5時55分と、低気圧の最接近と近い時間です。気象台は16日(火)5時頃をピークに潮位が高くなり、高潮警報発表の可能性が高いとしています。
2014年12月の爆弾低気圧の通過の際は、根室港の検潮所で平常時よりも150cm以上、潮位が高まる高潮に見舞われ、広範囲で浸水被害となりました。現時点ではこの時ほどの潮位にはならないと見ていますが、海に近い地域を中心に浸水のおそれがありますので、対策は今日の明るいうちに済ませる必要があります。
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