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日本で春に“旬”が味わえるコーヒー豆は?

ウェザーニュース / 2021年3月24日 5時0分

ウェザーニュース

東京都などの緊急事態宣言は解除されたものの、外出自粛により喫茶店などでの打ち合わせを控えて自宅で過ごす時間が多くなる傾向はなお収まらないようです。そのため、家でコーヒーを淹(い)れる機会も増えています。農作物であるコーヒー豆にも、ほかの食材と同じように収穫期があり、春に“旬”を迎える種類があるのです。

早春から春爛漫(らんまん)の時季にかけて、日本国内で焙煎(ばいせん)・販売されるコーヒー豆の種類やおいしい淹れ方・飲み方や新型コロナウイルス感染症の影響について、神戸・三宮の自家焙煎コーヒー豆屋「コバルト」の四宮綾人(しのみや・あやと)さんにお話を伺いました。

あまり感じられない輸入へのコロナ禍の影響

ここまでコーヒー豆の輸入に関連して、コロナ禍による悪影響はなかったのでしょうか。

「コロナによる影響は、時期、量ともに、当店ではあまり感じないのが正直なところです。生産国側や当店に届くまでに介在する業者さんが頑張ってくださっているおかげかもしれません」(四宮さん)

コーヒー豆は海外で栽培・加工されて日本に送られてきますので、日本での“旬”は豆によって変わってきます。

「日本に住む私たちにとってのコーヒーの“旬”は、収穫から数か月後。日本の港に陸揚げされて間もない生豆が焙煎されて、店頭に並ぶ時季といえるでしょう。もちろん生産国によってその時季は、異なります。

収穫と入港の時季が大きく隔たっているのは、生産国でコーヒーチェリー(赤く熟したコーヒーの果実)が生豆に加工され、船旅を経て日本に入ってくるまでに多くの日数がかかるからです。すんなりいって3か月、半年以上かかることもざらにあります。

一般的に、北半球の生産国では冬が収穫期で夏から秋にかけて日本に入り、南半球では日本の夏(現地の冬)が収穫期で冬から夏にかけて入ってきます。そのため、日本で春に旬を迎えるコーヒー豆は、南半球産の種類といえます。

インドネシア産のマンデリンが旬

春を迎えるこの時季、とくに旬といえる国、豆の種類はありますか。

「3月から4月にかけては、インドネシア産のものが旬といえるでしょう。とくにおすすめはマンデリンですが、今年も順調に入荷が見込まれています。マンデリンは日本で人気の品種ですので、味わうにはとくにいい時季になります。5月いっぱい頃まで、旬のコーヒー豆として楽しんでいただけます」(四宮さん)

インドネシア産のほかに春が旬といえる国や種類はありますか。

「輸入量1位のブラジルでみると、収穫期が5~9月で日本での旬は12~3月になりますので、まだ十分旬として味わえます。キリマンジャロでおなじみのタンザニア産も、春が飲み頃になります。コロンビアは赤道直下に位置するため、地域による収穫期のばらつきがあります。しかし、代表的な産地の収穫が主に9~12月なので、その豆が日本に届く4~6月頃、まもなく旬を迎えるといえるでしょう。

輸入量2位のベトナム産も春が旬といえますが、ロブスタ種と呼ばれる主産品はインスタントコーヒーや缶コーヒーの材料とされ、私たちのような自家焙煎の店で販売されることはほとんどありません」(四宮さん)

収穫時季などは積極的に店員に尋ねよう

それでは、春を旬とするコーヒーはどのように飲めばよりおいしく味わえるのでしょうか。

「淹れ方はそれほど変わりませんが、旬らしい香りを感じるために、この時季は汗ばむほどの日でも、ホットのブラックで味わうのがいいと思います。ミルクを入れてしまうと、どうしても香りが隠れてしまいます。アイスコーヒーとして味わう場合でも、ホットを冷やしたほうがより香りを感じられます。

四宮さんの『コバルト』では、東ティモール、ブラジル以外は定番化せず、さまざまな新入荷の商品をどんどん入れ替えるようにしています。

たとえば11月に新そばを狙って食べに行ったら、まだ新そばに切り替わってなくて丸1年経ったものだった……、というようなこともあるので。収穫時期などわからない場合は積極的に店員さんに聞いてみたらいいと思います」(四宮さん)

みなさんも旬のコーヒー豆を見つけ、じっくりと味わってみてはいかがでしょうか。

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