関東甲信などは過去最短の梅雨に 7月に入ると戻り梅雨も
ウェザーニュース / 2022年6月27日 12時0分
今日27日(月)、気象庁は関東甲信と東海、九州南部が梅雨明けしたとみられると発表しました。速報値ではありますが、いずれの地域も過去最も短い梅雨です。
東海の梅雨期間は2週間に満たず
今年の梅雨入りは関東で6月6日とほぼ平年並みでしたが、東海や西日本では平年より遅くなりました。その一方で、梅雨明けは記録的に早く梅雨の期間は関東で21日間、東海は13日間、九州南部は16日間といずれも過去最も短くなっています。(梅雨入り、梅雨明けの期日は、後日、春から夏にかけての実際の天候経過を考慮した検討を行った結果、変更となる場合があります。)
ウェザーニューズ予報センターの長期予報チームの解析によると、6月下旬になり南シナ海での対流活動が活発化することで、太平洋高気圧が次第に勢力を強め、日本列島を南東から覆い始めました。さらに7月のはじめにかけては上空の偏西風が日本付近で北に蛇行し、次第に上空の高い所の高気圧(チベット高気圧)も本州の真上で勢力を強めるとみられます。
7月は戻り梅雨のタイミングも
7月4日(月)の予想降水量
例年よりも早いタイミングで夏の暑さをもたらす高気圧の勢力が強まったことから、記録的に早い梅雨明けの発表となりました。
晴れて暑い期間が短ければ「梅雨の中休み」と判断されるものの、今年は少なくとも1週間程度は継続することや、広域で35℃を上回る猛暑日が予想されることなどから、「梅雨明け」と判断されたとみられます。
ただ、7月上旬の半ばからは太平洋高気圧、チベット高気圧ともに張り出しが弱まる予想で、日本付近には暖かく湿った空気が流れ込みやすくなる見込みです。大気の状態が不安定になって局地的に雨の強まるおそれがあります。曇りや雨の日が増えて、「戻り梅雨」となるかもしれません。
空梅雨傾向で水不足の懸念
7~9月の気温傾向
その後、7月中旬以降は再び高気圧が勢力を盛り返し、東北も含めた広い範囲で本格的な夏空となる予想です。7月から8月にかけては全国的に気温が平年よりも高いとみられ、厳しい暑さが想定されます。いつもの年以上に、熱中症など暑さへの備えはしっかりと行ってください。
また、西日本では梅雨の期間の雨が少なく、ダムの貯水率の低下している地域があります。7月上旬の戻り梅雨で雨があまり降らないと、水不足が懸念されますので、節水も気にしておくと良さそうです。
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