九州に危険な雨雲近づき厳重警戒 東北も土砂災害の危険性高まる

ウェザーニュース

前線に向かって非常に湿った空気が流れ込み、九州付近を発達した雨雲が次々と通過しています。夜になり東シナ海から新たな積乱雲の塊が接近中で、今夜は猛烈な雨に厳重な警戒が必要です。

線状降水帯の有無に関わらず厳重な警戒を

朝鮮半島の南で低気圧が形成されつつあり、その周辺では非常に発達した積乱雲がみられます。夜遅くなってその一部が長崎県など九州北部にかかりはじめました。断続的に激しい雨が降っている九州南部だけでなく、この後は北部でも雨が強まる見込みです。

これから明日16日(土)の未明にかけて局地的には1時間に80～100mmの猛烈な雨が予想され、線状降水帯が現れるかどうかに関わらず、非常に危険な状況になるおそれがあります。短い時間で大規模な冠水が発生したり、河川・用水路が急激に増水し氾濫してもおかしくありません。

夜間は安全な場所で過ごし、雨が激しくなった場合も、川などの様子を見に行くのは大変危険ですので避けてください。

東北は土砂災害の危険性高まる

土砂災害危険度マップ

東北地方は南東から湿った風が吹き込んでいる影響で、夜になって雨の勢いが増してきました。22時20分までの1時間に宮城県石巻市で28.0mmの強い雨、南三陸町・志津川で14.0mmのやや強い雨を観測しています。

宮城県内は13日(水)の大雨の影響で、土の中に多くの水分が残っていたため、土砂災害の危険性が急速に高まってきました。すでに「危険」を示す紫色の領域が広がりつつあり、明日16日(土)の朝にかけて断続的に強い雨が続くため、災害発生につながるおそれがあります。

22時30分の時点では宮城県の石巻市、東松島市、松島町、涌谷町に土砂災害警戒情報が出ており、今後の雨量の増加によってさらに広がるとみられます。急な斜面など危険な所には絶対に近づかないでください。