警戒レベル5では手遅れに レベル4までに必ず避難を
ウェザーニュース / 2022年8月3日 19時10分
3日(水)は東北や北陸地方を中心に大雨となり、山形県に大雨特別警報が発表されました。
大雨による災害から人命や財産を守るため、住民が取るべき行動を示した5段階の「大雨警戒レベル」があります。数字が大きいほど災害発生リスクが高く、レベル5が最大です。
レベル5は災害が切迫しているか既に災害が発生している段階で、そこから避難所へ移動したりすることが困難となるような状況です。レベル5の発令を待たず、レベル4までに危険な場所から避難を行うことが重要です。
ご自身のいるエリアが危険な場所かどうかの判断には、ハザードマップ等で土砂災害警戒区域や浸水想定区域等をあらかじめ確認しておくようにしてください。
警戒レベルは5段階
レベル1とレベル2は気象庁が発表する注意報等のことを指し、災害への心構えを高め、自らの避難行動を確認する段階です。
レベル3からレベル5は市町村が発令する避難指示等をレベル分けしたもので、レベル3は高齢者や体の不自由な方が避難を開始する段階、レベル4は全ての人が避難をする段階です。
レベル5は災害が切迫しているか既に災害が発生している段階です。ここから避難所へ移動したりすることが困難となるような段階ですので、レベル4までに必ず避難を行うことが重要です。
気象庁が発表する「警戒レベル相当情報」
私たち住民が簡単に入手できる情報として、レベル3〜5の避難情報の発令の目安となる「警戒レベル相当情報」を気象庁が提供しています。
詳細な定義は細かく規定されていますが、おおむね「警報」がレベル3相当、「土砂災害警戒情報」「氾濫危険情報」がレベル4相当、「特別警報」がレベル5相当となっています。
あらかじめ自分のいる場所が危険かどうかを把握した上で、大雨警報や土砂災害警戒情報などを目安に避難行動をするのが理想です。
レベル5を待たずに避難を 慣れてしまわないことが重要
繰り返しになりますが、レベル5は災害が切迫しているか既に災害が発生している段階ですので、レベル4の段階までに避難を行うことが重要です。
一方で、日本の気象状況を考えると、同じ地域でも年に複数回「レベル4相当」の気象状況となることが考えられます。
実際に、災害の危険性が高まっていると判断された場合には市町村からレベル4が発令されるため、毎回災害に結びつくとは限らず「空振り」となってしまうことが多くなります。
この繰り返しにより、レベル4で避難をして無駄だったと考えてしまうようになると、実際にレベル5になるような気象状況の時に逃げ遅れることが懸念されます。
レベル4で避難をして何事もなかったとしても、何事もなくて良かったと考え、次回以降も心構えを変えないことが大切です。
万が一、避難前にレベル5になってしまったら
もし万が一、避難前に警戒レベル5の状況になってしまった場合には、さらなる状況悪化に備えた行動が必要です。
避難所までの経路上の安全が確実である場合は、少しでも安全な避難所等に移動します。しかし、避難経路上に冠水・浸水した場所がある場合や、増水した河川・急な崖などがある場合は移動は避けるべきです。今いる建物の中で、斜面や崖からなるべく遠く、なるべく上の階へ避難したうえで、安全確保と情報入手につとめてください。
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