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ナスは優良食材だった!?おいしいナスの見分け方

ウェザーニュース / 2022年8月19日 5時0分

ウェザーニュース

秋ナスが間もなく出回り始めます。夏ナスは皮が厚く、果肉も詰まってどっしりした感じですが、秋ナスは皮が薄く柔らかく、しっとりとして水分を含んだ実になるそうです。

結実する時期によって食味が変わるナス。ほとんどが水分で栄養分はあまりないのでは?と思われがちですが、実はすごい栄養成分を持っていることが最近発見されたそうです。詳しい話を野菜ソムリエプロの吉田謹子さんに伺いました。

ナスの新たな栄養成分の発見は2016年

「ナスは90%以上が水分で、果肉部分もフワフワとしています。このためあまり栄養がないように思われていますが、利尿作用があるカリウムや、強い抗酸化作用があるナスニンなどが含まれています。さらに2016年に、『コリンエステル』と呼ばれる栄養成分が、他の野菜のなんと1000倍以上も含まれていることが発見されました。

『コリンエステル』は神経伝達物質のひとつで、交感神経の活動を抑制する働きがあり、血圧上昇を抑えてリラックス効果があると言われています。実際にヒトの実験でもナスを摂取すると血圧の上昇を抑え、抑うつ気分や怒りの度合いが下がることが確かめられています」(吉田さん)

コリンエステルは熱に強い

コリンエステルは調理によって減少しないのでしょうか。

「ナスは生で食べることは少ないですが、幸いコリンエステルは加熱に強い成分です。ただ鮮度が落ちると減少しますし、生の状態で切り口を水にさらすと流れ出てしまいます。

そこで鮮度の良いナスを、素揚げや焼きナス、レンジなどで加熱して余すことなく食べるようにしましょう」(吉田さん)

鮮度が良くおいしいナスの見分け方

鮮度の良いナスを選ぶためのポイントはありますか。

「コリンエステルは鮮度の良いナスの方が多く含まれています。より新鮮なものを購入するためには、黒紫色が濃く、表面に傷がないもの、皮にふっくらとしたハリとツヤがあるものを選ぶと良いでしょう。

また、ヘタの部分にも注目してください。ヘタの切り口が緑でみずみずしいもの、ヘタのトゲが固く尖っていて触れると痛いぐらいのもの、またヘタと実の境目が白くなっているものが、より新鮮な証拠です。

さらに、見た目より重い感じがするものは、水分をたっぷり含んでいるので、柔らかくみずみずしいものです。こういうものがあったら、迷わず買いましょう」

ナスは低温に弱いため、保存する場合は新聞紙などに包んで冷えすぎないようにし、冷蔵庫の野菜室で保存するようにした方がよいそうです。コリンエステルたっぷりのナスをおいしく食べ、リラックスした気分で残暑を乗り切りましょう。

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