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家庭で作る麦茶 煮出すだけではNG?最も菌が繁殖しにくい方法

ウェザーニュース / 2022年8月27日 11時3分

ウェザーニュース

8月も終盤ですが、まだまだ残暑が続いています。

暑い時期の水分補給にご家庭で麦茶を作る方も多いかと思いますが、普段はどのように作っていますか?一度煮出すと殺菌の効果があると思いきや、それだけでは安心できないようです。詳しい話をエフコープ生活協同組合広報部の大平健太郎さんに伺いました。

3パターンの作り方で検証

一般的に家庭で麦茶を作る場合は、煮出してから水などに入れて急冷する方法(A)と、煮出してから常温で冷ます方法(B)、麦茶パックを入れて水出しで作る方法(C)があります。この3つの方法で作った麦茶がそれぞれどれぐらい保存できるのか、エフコープ生活協同組合商品検査センターが細菌量の変化を検証しています。

「検証結果は、2日目までは3つとも細菌の検出はほとんどなかったのですが、4日目になると煮出して常温で冷ます(B)の細菌が、5日目には水出し(C)の細菌が急増し、それぞれ6日目と9日目に安全に飲める基準値を超えました。これに対し、煮出してから急冷する(A)は9日経過してもほとんど細菌は検出されませんでした」(大平さん)

作り方の違いでどうしてここまで結果が分かれたのでしょうか。

「急激に冷ます(A)に細菌が増殖しにくかったのは、煮出したことで細菌のほとんどが死滅し、その後急冷して冷蔵庫に入れたので、細菌が増殖する時間がなかったためと思われます。

これに対し常温で冷ます(B)は、常温で長時間放置する間に、細菌が増殖しやすい温度(30~40℃)に下がるタイミングがあったからと推測されます。また、水出し(C)の場合は、細菌がいないペットボトルのミネラルウォーターを使ったものの、麦茶パックを入れる際に細菌が混入したからではないでしょうか」(大平さん)

麦茶は作ってから2〜3日で飲み切る

煮出してから急冷する方法で作る麦茶がもっとも長く保存できることが分かりましたが、この検証結果はあくまでも目安だといいます。

「検証結果から、どの方法で作っても5日目までは基準値を超えるほど細菌は増殖せず、また味もさほど変わりませんでした。しかし、各家庭で保存容器や冷蔵庫の使い方などの状況も異なるので、この結果はあくまでも目安です。

麦茶を作ったら熱湯消毒した容器に入れて冷蔵庫で保存すること、一度にあまりたくさんの量を作らずに、2〜3日で飲み切れるだけ作ることがポイントです」(大平さん)

熱中症に注意しなければならない時期が続きますが、十分な水分の摂取が熱中症対策として効果的です。麦茶は身体を冷やし、ほてりを取る効果があるとされる大麦から作られています。また、お茶やコーヒーに含まれるカフェインは利尿作用がありますが、麦茶には含まれていないので脱水にもなりにくいそうです。

麦茶で十分に水分補給をして、続く暑さでバテないように気を付けてお過ごしください。

参考資料など

協力:エフコープ生活協同組合 CHEER!days

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