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お好みの梨はどれ? 甘さと食感が見分けられる“梨チャート”

ウェザーニュース / 2022年9月2日 5時0分

ウェザーニュース

秋の味覚の代表ともいえる、梨。早いものでは7月下旬から出回りはじめ、今頃から10月にかけてが出荷の最盛期になります。

ウェザーニュースでは、梨が好きか嫌いか、アンケート調査を行ったところ、なんと好きという回答が96%! 男女や世代を問わず、みんなに支持される果物だということが分かりました。

シャキシャキした食感で水分たっぷりの梨は、スッキリした甘味が特徴です。よく見かける幸水や豊水の他にも、全国各地ではさまざまな種類の梨が栽培されており、それぞれ個性があるそうです。詳しい話を山形県天童市の果樹農園、ヒロ・スマイルファームの後藤広美さんに伺いました。

梨は3種類に大別される

梨は日本梨、中国梨、洋梨に大別されます。中国梨はあまり流通していませんが、洋梨は『ラ・フランス』などでもおなじみです。

「現在、日本で食べられている果物は、もともとは外国から入ってきたものがほとんどですが、日本梨は日本に生育する野生種ニホンヤマナシを改良した果物です。

日本梨は『幸水』や『豊水』などの赤梨系と『二十世紀』や『かおり』などの青梨系に分かれます。また、品種によって甘さや梨特有のシャリシャリとした食感にも違いがあり、好みが分かれるところだと思います」(後藤さん)

梨の主な品種別に甘さと果肉の硬さをチャートにしてもらいました。

「『幸水(こうすい)』を基準に比較して作りました。 赤梨系では、おなじみの『幸水』が早生種の中でも最も早く7月ごろから出回ります。果汁が多く、果肉が緻密(ちみつ)です。

『豊水(ほうすい)』はやや大きめで甘みと酸味のバランスに優れています。大きくて圧巻なのが『新高(にいたか)』で、軽く1kgを超えるものも珍しくないですが、味は上品でみずみずしさが感じられます。晩生の『あきづき』は大ぶりの実で果肉のきめが細かく、やさしい食感、甘み多めに感じられます。

青梨系では、『二十世紀』が知られています。果肉は白く、みずみずしさでは梨の中でもトップクラスです。比較的珍しい『かおり』は『香梨』と書くように、香りが抜群に良い品種です。シャキっとした歯触りと、爽やかな甘みが口に広がります。

このようにそれぞれが持つ個性に合わせてお好みのものを選んでみてください」(後藤さん)

梨は原則常温NG、冷蔵庫で保存

梨は追熟しないので、置いておいても甘くはなりません。

「甘い梨がお好みならもともと甘い品種を選びましょう。また温度が高いと果肉が柔らかくなってしまうので、常温保存はNGです。

買ってすぐ食べるのが最もおいしいですが、保存するなら、洗わずにペーパータオルでくるんでからラップで包み、ポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存します。これで10日ぐらいはみずみずしさとシャリシャリ感が保てます。

また、品種によっても日持ちがするもの、しないものがあります。『幸水』や『豊水』はあまり日持ちしませんが、収穫時期が晩秋に近い晩生の『新興(しんこう)』や『新雪梨(しんせつなし)』などは日持ちが良く年を越せるほどなので、冬でも楽しめる品種です」(後藤さん)

梨には疲労回復に効果があると言われるクエン酸、リンゴ酸が豊富です。また整腸作用がある「ソルビトール」の含有量が多いのが特徴です。また喉にも良く、空気が乾燥してきたときに食べると喉に潤いを与えて保湿する効果もあると言われています。

お好みの梨を選んで、秋の味覚を堪能してみませんか。

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