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台風11号は暴風域を伴い沖縄方面に 進路定まらず北上の可能性も

ウェザーニュース / 2022年8月29日 10時30分

ウェザーニュース

8月29日(月)9時現在、台風11号(ヒンナムノー)は小笠原・父島の東の海上を西に進んでいます。発達して風速25m/s以上の風が吹く暴風域が出現しました。小笠原諸島は今日の夕方以降、暴風雨に警戒が必要です。

31日(水)頃にかけて、このまま西寄りに進んで沖縄方面に近づく見込みです。9月1日(木)以降は進路や勢力の予測の不確実性が大きくなっています。

▼台風11号 8月29日(月)9時
 中心位置   父島の東約310km
 大きさ階級  //
 強さ階級   //
 移動     西 30 km/h
 中心気圧   985 hPa
 最大風速   30 m/s (中心付近)
 最大瞬間風速 40 m/s

太平洋高気圧が台風の進路を左右

気象衛星可視画像

台風11号の北側には太平洋高気圧が勢力を広げており、しばらくは高気圧の南の縁に沿って西寄りに進む可能性が高くなっています。

今後、太平洋高気圧が強まる傾向になると、進路は南寄りとなり沖縄方面に、弱まる傾向になると途中で進路を北寄りに変えて、日本列島に近づく進路となります。

現時点ではどちらの可能性も考えられ、9月1日(木)以降の予報円が大きくなっている状況です。

世界各国の気象シミュレーションモデル比較

世界各国の気象機関が計算した進路のシミュレーション結果を見ると、途中までは日本の南海上を西に進む傾向は揃っているものの、その後はばらつきが大きいことがわかります。

また、台風の予報は5日先までしか発表されませんが、その後は北東に向きを変える可能性もあるため、転向して日本列島に近づく場合もあることを頭に入れておく必要があります。

勢力については、今回の台風は南下するコースを辿るほど発達しやすいことが、シミュレーション結果で示唆され、9時発表の予報では「非常に強い」勢力に達するとみられています。

まだ、正確な台風の進路や勢力を特定するのが難しい状況で、今後さらに予報が変わることも想定されるため、随時新しい情報をご確認ください。

秋雨前線が活発化するおそれも

9月1日(木)朝までの12時間予想雨量

8月31日(水)頃から9月1日(木)頃にかけては、本州付近に秋雨前線が南下してくる見込みです。

台風が南の海上を離れて進んだとしても、前線に向かって湿った空気が流れ込んで活動が活発になり、広い範囲で大雨となるおそれがあります。

台風の進路だけではなく、秋雨前線の動向にも注意し、最新の情報をご確認ください。

台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。

台風11号の名前「ヒンナムノー(Hinnamnor)」はラオスが提案した名称で、国立保護区の名前が由来です。

参考資料など

気象衛星可視画像:NICT-情報通信研究機構

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