強い台風11号は小笠原を直撃 週後半は非常に強い勢力で沖縄に

ウェザーニュース

8月29日(月)16時の推定で、強い勢力となった台風11号（ヒンナムノー）は小笠原・父島の東北東の海上を西に進んでいるとみられます。

31日(水)にかけては発達しながら西寄りに進み、非常に強い勢力となって沖縄に近づく見込みです。9月1日(木)以降は動きが遅くなり、進路の予想の不確実性も増すため、予報円がかなり大きくなっています。

▼台風11号　8月29日(月)16時推定
　中心位置　　　父島の東北東約80km
　大きさ階級　　／／
　強さ階級　　　強い
　移動　　　　　西　30 km/h
　中心気圧　　　975 hPa
　最大風速　　　35 m/s (中心付近)
　最大瞬間風速　50 m/s

小笠原諸島は暴風雨に警戒

29日(月)夜の雨雲の予想

台風11号の雲の一部が午後になって小笠原諸島にかかり始めました。父島では15時12分に最大瞬間風速15.9m/sを観測するなど、風が強まってきています。

今後、中心が最も近づく夕方から夜にかけては、1時間に50mmを超える非常に激しい雨が降り、瞬間的には40m/sを超える暴風となるおそれがあります。暴風雨への備えをしっかりと行ってください。

台風がそれほど大きくないことや、時速30kmと比較的動きが速いため、暴風雨の時間はそれほど長引かず、明日30日(火)の未明には落ち着く見込みです。ただ、波の高い状態はしばらく続きますので、海の近くでの作業は明日30日(火)も十分に注意をしてください。

世界各国の気象シミュレーションモデル比較

秋雨前線が活発化するおそれも

9月1日(木)朝までの12時間予想雨量

8月31日(水)頃から9月1日(木)頃にかけては、本州付近に秋雨前線が南下してくる見込みです。

台風が南の海上を離れて進んだとしても、前線に向かって湿った空気が流れ込んで活動が活発になり、広い範囲で大雨となるおそれがあります。

台風の進路だけではなく、秋雨前線の動向にも注意し、最新の情報をご確認ください。

台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。

台風11号の名前「ヒンナムノー（Hinnamnor）」はラオスが提案した名称で、国立保護区の名前が由来です。

参考資料など

気象衛星可視画像：NICT-情報通信研究機構