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台風11号を取り囲む縞模様の雲「トランスバースライン」

ウェザーニュース / 2022年9月4日 12時15分

ウェザーニュース

大型で強い台風11号は東シナ海を北上しながら再発達の傾向をみせています。

気象衛星ひまわり8号の画像を見ると、台風11号の中心から1000kmほど離れた所に、放射状に縞模様の雲「トランスバースライン」が見えます。

上空の高い所で、台風からの「アウトフロー」と呼ばれる強い風が吹いていることがわかり、台風が発達しやすい状況にあることを示唆しています。

台風の風 地上と上空では逆の動き

トランスバースラインは、上空の高い所に強い風が吹いているときに発生する雲で、気流が乱れていることを示唆しています。台風の周辺だけでなく、ジェット気流に沿って出現することが多くあります。

今回のトランスバースラインは台風から吹き出す強い風によって発生しているとみられます。

台風の周辺での風は一般的に「反時計回りに風が吹き込む」といわれますが、これは高度1万メートルよりも低いところでの風の流れの説明です。吹き込んできた風は台風の中心付近で上昇したあと、上空高い所では「時計回りに風が吹き出す」現象が起こっているのです。この風がアウトフローと呼ばれます。

アウトフローが良好だと台風発達に好条件

上空約1万2千メートル付近の風の強さ

台風11号は、東側から南側にかけてトランスバースラインが確認でき、良好なアウトフローの存在が読み取れます。

台風からの上空のアウトフローが妨げられずに良好な環境にあるとき、その台風は発達しやすい状況にあると言えます。逆に、上空のジェット気流などでアウトフローが妨げられてしまう場合、台風の発達も妨げられると考えられます。

台風の発達には海面水温以外にも、上空の風の強さなども関係しています。随時台風情報を確認し、強さの予報も参考にしてください。

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