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週刊地震情報 2022.9.11 トカラ列島で地震多発 世界では今年最大のM7.6

ウェザーニュース / 2022年9月11日 11時30分

ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された有感地震の回数は前週に比べるとやや少ない水準です。

関東の北部やトカラ列島の近海で地震が目立っています。震度3以上の地震は2回発生しました。(9月5日~9月10日10時の集計)

国内:トカラ列島で一時的に有感地震が増加

トカラ列島近海の地震

10日(土)11時35分頃、奄美地方・トカラ列島近海を震源とするマグニチュード4.2、深さ約20kmと推定される地震が発生しました。この地震で鹿児島県十島村・平島で最大震度3を観測しました。

トカラ列島近海を震源とする震度3以上の地震は、今年2月20日以来、約7か月ぶりです。

トカラ列島近海では9日(金)の22時30分に震度1以降、有感地震の発生が増加しており、10日(土)までに9回発生しました。10日(土)午後からは地震活動は小康状態となっています。

今回の震源周辺では過去に何度も群発地震が起きている領域になります。去年12月からの活動ではマグニチュード6.1、最大震度5強という強い地震が発生しました。現時点では、これから群発地震になるのか、このまま落ち着くのかははっきりしません。しばらくは強い揺れに対し注意が必要です。

世界:中国・四川省でM6.6、大きな被害に

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は6回発生しました。最も大きな地震はパプアニューギニアで発生したマグチュード7.6です。

日本時間の5日(月)早朝、中国・四川省を震源とするマグニチュード6.6、深さ約10kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは横ずれ型と解析されています。

震源近くでは強い揺れに見舞われ、現地報道では多くの建物が損壊、土砂崩れも発生し、多数の方が亡くなったと報じています。

四川省は中国の中でも地震が多く、特に四川盆地の西縁にある浅い横ずれ断層に伴う地震で、大きな被害が度々起きています。最近でも今回の震源のすぐ北東側で2013年にマグニチュード6.6の地震が発生、2008年には「四川大地震」と呼ばれるマグニチュード7.9の地震が起きて、甚大な被害となりました。

パプアニューギニアでM7.6、今年の世界最大

日本時間の11日(日)朝、パプアニューギニアを震源とするマグニチュード7.6、深さ61kmと推定される地震が発生しました。今年に入って世界で発生した地震の中では最も大きな規模です。(速報値のマグニチュード7.7から修正)

地震のメカニズムは横ずれ成分が大きく、震源が陸域だったため、津波の発生はありませんでした。震源近くでは改正メルカリ震度階級でVIIIの強い揺れがあったとみられ、揺れによる被害が懸念されます。

パプアニューギニアは太平洋プレートとオーストラリアプレートの境界に位置しており、大きな地震が頻繁に発生している領域です。今回の震源近くでも、2019年にマグニチュード7.1の地震が起きています。

参考資料など

※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。

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