台風12号 夕方以降、石垣島など暴風域 動きゆっくりで長時間の荒天に

ウェザーニュース

9月11日(日)16時、非常に強い勢力の台風12号（ムイファー）は、石垣島の南の海上をゆっくり北西に進んでいると推定されます。

今後もゆっくりと北上を続け、石垣島などは夕方以降、風速25m/s以上の暴風域に入る見込みです。次第に風雨が強まり、長時間にわたって続くおそれがあるため、厳重な警戒が必要です。

▼台風12号　9月11日(日)16時推定
　中心位置　　　石垣島の南約160km
　大きさ階級　　／／
　強さ階級　　　非常に強い
　移動　　　　　北西　ゆっくり
　中心気圧　　　950 hPa
　最大風速　　　45 m/s (中心付近)
　最大瞬間風速　60 m/s

ピーク時は瞬間的に40～60m/sの暴風のおそれ

12日(月)昼の上空の風の予想

午前中に比べて風が強まっており、15時30分までの最大瞬間風速は与那国島で23.9m/s、石垣島で20.2m/sを観測しました。

台風が非常に強い勢力であることや、動きが遅いことから長時間にわたって風雨が強まります。夕方以降は先島諸島が暴風域に入り、明日12日(月)をピークに少なくとも13日(火)にかけて暴風が継続する見込みです。

現時点で台風の中心が石垣島や西表島のかなり近くを通るとみられます。中心付近の最も風の強い領域に入り、瞬間的に40～60m/sの暴風となる予想です。倒木などによって停電が発生したり、プレハブなどの建築物が倒壊するおそれがありますので、丈夫な建物の中でお過ごしください。

荒天が長時間続き雨量は300mmを超える所も

雨雲レーダー

台風の周囲を取り巻く活発な雨雲が先島諸島にかかりはじめています。15時30分までの1時間には与那国島で23.0mmの強い雨、石垣市・川平で12.5mmのやや強い雨を観測しました。

台風の動きが遅いため雨量が増えるとみられ、14日(水)までの総雨量は、石垣島や西表島で300mm以上、与那国島周辺では500mm以上を予想しています。土砂災害や浸水などの被害に警戒が必要です。

これから丸2日ほどにわたって、風雨の強い状況が続く可能性があります。

別の熱帯低気圧の動向に注意

気象衛星可視画像

台風12号は沖縄を通過した後は、東シナ海を北上する予想となっています。中国大陸の東岸を進むとみられるため、九州など日本列島への大きな影響はない見通しです。

ただ、小笠原諸島付近には別の熱帯低気圧があり、やや勢力を強めながら西寄りに進む予想です。台風まで発達するかどうかを含め、現時点では影響ははっきりしません。今後の動向に注意が必要です。

平年の台風発生数

台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。

台風12号の名前「ムイファー（Muifa）」はマカオが提案した名称で、梅の花を意味する言葉からとられています。

参考資料など

気象衛星可視画像：NICT-情報通信研究機構