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台風14号が近畿地方に最接近 朝に東北を横断 荒天に警戒を

ウェザーニュース / 2022年9月19日 22時40分

ウェザーニュース

9月19日(月)22時、大型の台風14号(ナンマドル)は兵庫県豊岡市の北の日本海を進んでいると推定されます。徐々にスピードを上げていて、近畿地方に最接近となっています。

近畿、東海、北陸、中国地方などが暴風域に入っていますが、既に台風から温帯低気圧の性質に変化を始めていて、中心付近ではなく周辺部で風が吹いている状況です。

台風は20日(火)未明に能登半島付近を通り、明け方から朝にかけて新潟県付近から東北地方を横断し、太平洋上で温帯低気圧に変わる見通しです。

▼台風14号 9月19日(月)22時推定
 中心位置   豊岡市の北約80km
 大きさ階級  大型
 強さ階級   //
 移動     東北東 35 km/h
 中心気圧   980 hPa
 最大風速   30 m/s
 最大瞬間風速 40 m/s

「中心付近」ではない所で強い風

台風情報ではよく「中心付近の最大風速は〜」と耳にするかと思います。構造が明瞭な台風の場合は、中心のすぐ外側で気圧の降下が最も大きくなり、風速が最大となるためです。

ところが、台風14号は九州付近を進んでいた19日(月)0時以降は「中心付近」という表現がなくなり、「最大風速は〜」と報じられています。中心の周辺に気圧の傾きが緩い部分が生じ、周辺部のほうが風が強く吹く構造に変化していたためです。

このため、まるで「台風の目」のような風の弱い領域が大きくなり、中心が通った場所では風の比較的弱い時間が数時間続き、油断し始める頃に吹き返しの風が強まりました。

さらに現在は温帯低気圧の構造に変化し始めているため、いっそう中心から離れた所で風が強く吹くように変化しています。

連休明けの通勤通学時間帯に影響の可能性

台風14号は温帯低気圧の性質に変わり始めているため、風だけでなく雨も中心から離れた所で強まっています。20日(火)朝は北陸や東海、東北などで風雨が強まる見通しで、関東でも横殴りの雨となるおそれがあります。

暴風警報の発表されている所もあるため、学校や保育園の休校、休講、休園なども想定されます。風雨の強い時間帯の外出は避け、安全を第一に行動するようにしてください。

電車やバスなどの交通機関に乱れが生じることも想定されます。早めの準備と交通情報等の入手を心がけるようにしてください。

暴風や大雨となった地域は引き続き警戒を

台風14号の接近に伴い、暴風による被害や大雨による被害が発生しています。

9月15日(木)からの総雨量は、宮崎県美郷町のアメダス神門で985.0mmを観測しているほか、九州や四国の太平洋側を中心に500mm以上の大雨となっています。

これまでに降った雨により河川は増水して流れが速くなっていて、地盤が緩んで土砂災害が発生しやすくなっています。浸水している場所や増水している川の近く、地盤の緩い傾斜地など危険な場所には引き続き近寄らないようにしてください。

台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。

台風14号の名前「ナンマドル(Nanmadol)」はミクロネシアが提案した名称で、有名な遺跡の名前からとられています。

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