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元ハリケーンFionaがカナダを直撃 49m/sの暴風を観測

ウェザーニュース / 2022年9月25日 15時30分

ウェザーニュース

現地時間の23日(金)夜遅くから24日(土)にかけて、ハリケーンFiona(フィオナ)から変わった温帯低気圧がカナダの大西洋側を直撃しました。

ニューファンドランド・ラブラドール州のレックハウスでは最大瞬間風速49.2m/s、ノバスコシア州アリセグでは最大瞬間風速47.5m/sの暴風が観測されています。

カナダ東岸では近年にない荒天となり、倒木や停電の被害が発生していると報じられています。

「温帯低気圧化」は弱まったわけではない

赤色の領域が暴風が吹いた領域

ハリケーンFionaは、カナダの沿岸に到達する前に温帯低気圧に変わりました。ただ、温帯低気圧にかわることは勢力が弱まることを意味するのではなく、そのエネルギー源の構造が変化したことを意味しています。

温帯低気圧に変わる直前の勢力はCategory3で、台風では強い〜非常に強い勢力に相当する強さでした。温帯低気圧に変わった後も暴風域に相当する領域を伴っていて、油断が出来ない状況でした。

カナダハリケーンセンターは、ノバスコシア州ハート島で非公式ながら速報値で931.6hPaの最低気圧を観測したと報じています。温帯低気圧に変わっても危険な状況に変わりはなかったということがわかります。

温帯低気圧はノバスコシア州を通過後に勢力を落として、現地時間の24日(土)夕方(日本時間の今朝)にはハリケーン警報等はすべて解除されました。

アメリカ フロリダには別のハリケーンが接近か

トロピカルストームIanの予想進路

日本近海だけでなく大西洋域でも複数の熱帯低気圧が発生していて、週後半には別のハリケーンがIan(イアン)がカリブ海からメキシコ湾を通ってアメリカのフロリダ州に近づくことが予報されています。

現在はトロピカルストームですが、この先ハリケーンに発達しCategory3以上の勢力になる見通しで、進路に近いイギリス領ケイマン諸島にはハリケーン警報が発表されています。

台風の発生が多いシーズンが続く

ひまわり 衛星画像

北半球ではまだハリケーンシーズンが続いています。

太平洋でも、非常に強い台風16号(ノルー)がまもなくフィリピンに上陸する見通しで、被害の発生が懸念されます。

また、日本の近海でも新たな熱帯低気圧の発生する兆しが見えていますので、随時最新の気象情報を確認するようにしてください。

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