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意外とやりがち!? 衣替えで注意したい3つのNGポイントとは

ウェザーニュース / 2022年10月9日 5時0分

ウェザーニュース

今年は残暑が長引いたこともあり、「まだ衣替えの準備をしていない」という声も聞きますが、先週後半から全国的に急激に気温が低下し始め、夏服から秋・冬服への衣替えは「待ったなし」といえる状況です。

そこで“意外とやりがち”な失敗も含めた、衣替えの際に注意したい「3つのNGポイント」について、NPO法人クリーニング・カスタマーズサポート(福島県須賀川市)の鈴木和幸代表に解説して頂きました。

最高気温15~20℃が衣替えの目安となる天気

衣替えの目安といえる天気は、どのような状況を指すのでしょうか。

「最高気温を目安とするのがいいでしょう。具体的には、15~20℃を示す頃が衣替えにふさわしいといえます。昼間はまだ温かく、夕方に肌寒くなるという寒暖差が目立ってくるのが、ちょうどそのタイミングにあたります。

先週末から『今季初』といえる強い寒気が日本列島に近づいた影響で、東京でも最高気温が低い日が続きました。ですから、もうすぐにも衣替えにかからなければならないタイミングだといえるでしょう」(鈴木代表)

衣替えの際に、“ついやりがちで、やってはいけない”ポイントを、鈴木代表に3つ挙げて頂きました。

NG(1):クリーニングの袋をつけたまま保管

「まず、クリーニングを済ませた夏物の衣類をクローゼットなどで保管する際に、ビニール袋をつけたままにしないことです。次のシーズンまで使わずに半年近くもそのまま保管しておくような衣類では、必ずビニール袋を外すように心がけましょう」(鈴木代表)

ビニール袋を被せたままのほうがほこりや汚れも付かず、長期保管には適しているように思われますが。

「夏場ほどではありませんが秋・冬も家の中での湿気はあなどれません。ビニール袋には通気性がないため、下部が開いていても衣類周辺の空気が循環せず、湿気が溜まりやすくなります。

湿気はカビの発生や虫食いの原因にもなりますので、ビニール袋を被せたまま保管すると、むしろ衣類にダメージを与えてしまう可能性が高いのです。

近年、クリーニング業界内の過当競争もあって、工場での作業後の乾燥が不十分で石油系の溶剤の成分が残ってしまっていたというケースも、ごくまれですが耳にします。その状態でビニール袋を被せたまま密閉空間であるクローゼットに衣類を収めてしまうと、溶剤の臭いがいつまでも残ってしまいます。

ただし、不織布で作られた袋でしたら通気性がありますので湿気が付きにくく、ほこりが気になるという方は被せておいてもいいでしょう。薄手の礼服などの高級品の場合には店側で不織布のカバーを初めから被せている場合もありますが、カビの予防や防虫効果のある不織布製のカバーも市販されています」(鈴木代表)

NG(2):湿ったままでの保管

「自宅で衣類を洗濯してから保管する場合も、湿気には十分な注意が必要です。できれば衣替えで使わなくなる衣類の洗濯と収納は晴れた日の風通しのいい場所で、湿度がもっとも低いとされる10~14時頃に行ってください。

洗濯が終わった後の夏服などは、日頃の洗濯時よりもよく乾燥させてから収納することを心がけましょう。湿気が残ったままで長期間の収納を行うと、カビや虫食いなどに気づかず、衣類の状態が悪化してしまいます」(鈴木代表)

さらに、収納場所の湿気対策も大切だと言います。

「たんすの引き出しやクローゼットといった収納場所も、いったん引き出しや扉をきちんと開き、風通しをよくして湿気を抜いてから、乾燥させた夏服を収めるようにしてください。

また、湿気よけのために乾燥剤も併せて使用してください。防虫剤も忘れず入れるようにしましょう」(鈴木代表)

NG(3):たたんだ衣類を積み重ねて収納・保管

「たたんだ衣類は積み重ねて収納・保管するよりも、できるなら立てて並べるようにしてください。立てた状態だとほかの衣類の重みがかかりにくいので、しわと型崩れの予防にもなります。

とくにシルク(絹)素材のものはたたむとしわになりやすいので、ハンガーに吊るしたままで保管してください。逆にニット類は長期間吊るすと伸びて型崩れしてしまう恐れがありますので、滑り止め付きや伸び防止用のハンガーを使ってください」(鈴木代表)

スペースの関係などで、衣類を積み重ねて収納せざるを得ない場合は、順番を工夫すると良いそうです。

「積み重ねておく場合は、しわがつきにくい素材の衣類を下に置くことを実践してください。ニットは比較的しわがつきにくい素材なので下へ、しわになりやすい麻のブラウスや綿のTシャツなどは上のほうへ置くようにしましょう」(鈴木代表)

クリーニング店できれいにしてもらったものや、自宅できちんと洗濯・乾燥させたりしたお気に入りの夏服。衣替えの際には「3つのNGポイント」を心がけたうえで、収納・保管しましょう。

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