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腹巻がもたらす、今の時期に嬉しい3つの効果 専門医が強く勧める理由とは?

ウェザーニュース / 2022年11月5日 11時0分

ウェザーニュース

冬が近づくにつれ、朝晩はぐっと冷え込む日も増え、寒暖差が大きい時期です。こんなときにお勧めなのが腹巻です。

ウェザーニュースで「腹巻を使っていますか?」というアンケート調査を実施したところ、男性は「年中使っている」が2%、「秋冬だけ使っている」7%だったのに対して、女性は「年中使っている」が5%、「秋冬だけ使っている」16%という結果でした。

女性の方が使っている人が多いようですが、それでも全体の2割ほどです。「健康のためにはお腹を温める腹巻きがお勧めです」と専門家はいいます。

大腸肛門専門医、草間香先生(草間かほるクリニック院長/東京・麻布十番)にお勧めの理由と嬉しい3つの効果を教えていただきましょう。

体が冷えるとどうなる?

この時期、寒暖差から体調を崩している人も少なくないのではないでしょうか。

草間香先生は、「この時期から体を冷やさないように」とアドバイスします。体が冷えることの影響とはどのようなものなのでしょうか。

「体温調節というのは、人の体に備わっているとても大切な機能です。体温が下がってしまうと、血流が悪くなり内臓の温度にも影響が出てきます。

特に、私が心配するのが腸への影響です。腸への血流が悪くなって腸内温度が低下すると、ぜん動運動が悪くなり、便秘や下痢をしたり、それに伴い痔も悪化したりします。

また、腸内環境にも悪影響があります。腸内には100種類以上、約100兆個以上の細菌がバランスを保って棲んでおり、免疫などの様々な機能に関わっています。ところが、腸内温度が36℃を下回ると、腸内フローラ(腸内細菌叢)のバランスが悪化して免疫機能が低下したり、体への様々な悪影響が生じます。

体を冷やして腸の働きが悪くなると、体力の低下、便秘、下痢、肌荒れ、かぜやインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなる、など様々な不調につながってしまうおそれがあるのです」(草間先生)

お腹を温める3つの効果

(1)免疫力アップ
腸内の細菌は、免疫力を高めるなど体によい働きをする善玉菌、体に悪い働きをする悪玉菌、そして健康なときはよい働きをするが不健康なときには悪い働きをする日和見菌に分けられます。

「お腹を温めることで、腸内の働きがよくなり腸内フローラのバランスも改善されます。免疫細胞の働きもよくなって、免疫力がアップします」(草間先生)

(2)美肌
腸と肌には密接な関係があります。

「悪玉菌が増えて腸内環境が悪くなると有害物質が産生され、血液を通して全身の様々な器官に悪影響を与えます。その結果、肌荒れ、くすみ、吹き出物などを招いてしまいます。お腹を温めて腸内環境が改善すれば、肌がきれいになるなどよい影響が出てきます」(草間先生)

肌をきれいにしたいなら、スキンケアだけでなく腸から改善するのが効果的だというのです。

(3)ダイエット
ダイエットの基本は、食事により取り入れるエネルギー(カロリー)と、活動などで消費するカロリーのバランスにあります。

「人のエネルギー消費で多くを占めるのが、生命維持のために必要な基礎代謝です。これには筋肉量や年齢など様々な要因がありますが、体温もその1つ。厚生労働省によると体温が1℃上がるごとに、代謝量は13%上がるとされています。体温が下がらないようにすることは、健康的なダイエットにも役立つのです。

また、腸内環境がよくなり、便秘が解消されるなど腸の活動が活発になることも、ダイエットによい影響を与えます。腹巻でお腹を温めることに加え、食物繊維や乳酸菌などを含んだバランスのよい食事を心がけると、なお効果的です」(草間先生)

腹巻の効果的な使い方

腹巻はどのようにつければよいのでしょうか。

「大切なのは、へその下あたりを温めることです。年代、性別を問わず広く使われるようになったため、腹巻にも様々なタイプがあります。ヒートテックやパイル生地、メリヤス、綿素材などは、肌に直接つけて着用します。肌着の上から着用したいなら、ウール、ニット、フリース素材がいいでしょう。

ほかにも、遠赤外線の温め効果が高いタイプや、ごく薄手で着用していることがわからないようなもの、デザイン性の高いものなどあるので、シチュエーションによって使い分けてもいいでしょう」(草間先生)

体調に気になる点があるのなら、まずは腹巻でお腹を温めることから試してみてはいかがでしょうか。

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