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皆既月食の見どころ 色の変わり方や欠け際に注目

ウェザーニュース / 2022年11月8日 17時30分

ウェザーニュース

皆既月食は、太陽と月の間に地球があり、月が地球の影に完全に隠されることによって起こります。月が欠けていくのはもちろんのこと、そのほかのどんなところに注目するとより楽しめるのでしょうか。皆既月食の見どころをご紹介します。

いつもと違う欠け際

月食と通常の満ち欠けとの違い

普段、私たちが見ている半月や三日月などは、月の欠けている部分の輪郭がはっきりとしています。しかし、月食の時は欠け際の輪郭がぼんやりと見えるのです。

これは、地球に大気があるために太陽の光が散乱され、地球の影の周辺部がはっきりしていないためです。

暗い夜空にまるで溶け込んでいくかのような、いつもと違う月の欠けていく姿に注目してみてください。

徐々に見えるようになる星空

通常、満月の時は明るい月の光に阻まれ、月の近くにある星は見えにくくなります。ただ、皆既食の最中は月の明るさが抑えられるため、月に近いところの星も通常よりも見えやすくなります。

月食の時は月ばかりに注目してしまいがちですが、少し観察しやすくなる周辺の星たちの明るさも観測してみてください。

神秘的な青い帯

ターコイズフリンジ 模式図

肉眼ではなかなか確認しにくいものですが、部分食中(月が地球の半影から本影に入る時、または本影から半影に入る時)に「ターコイズフリンジ」という淡い青色の帯が出現します。

成層圏上部のオゾン層では、赤い光が吸収されて青い光が透過します。この青色の光が地球の本影と半影の境目を縁取っていて、月に青色のベルトが投影される場合があるとのことです。

ぜひ見てみたいという方は、肉眼で見るのは難しいので、カメラでの撮影や望遠鏡などがあるとターコイズフリンジを観測しやすくなるようですので、試してみてはいかがでしょうか。

毎回異なる月の色

皆既月食中の色の違い

皆既月食時の月の明るさや色は、5段階に分類されます。地球の大気中にあるチリの量で通り抜ける光の量が変わり、チリが少ないと明るいオレンジ色、チリが多いと暗い色になります。

また、地球の影には濃い部分(暗い部分)と薄い部分(明るめの部分)があるので、皆既月食中も月の色や明るさが変化します。今回の皆既月食は月が地球の影の中心近くを通るため、皆既の時間が長く、その間に月の色が変わる様子もわかりやすいかもしれません。

今回の皆既月食では果たしてどんな色になるのか、見られるところではこちらの画像と見比べながら赤銅色に変わった月を見るのも楽しいかもしれません。

今回は"天王星食"も同時に起こる

今回見られる天王星食

今回は月食の最中に、天王星が月を出入りする「天王星食」が起こります。小笠原諸島を除く日本の多くのエリアで見ることができる見込みです。天王星は肉眼で見るには難しい明るさのため、双眼鏡や望遠鏡を使ってお楽しみください。

▼天王星食の時刻(地域で異なる)
・那覇 潜入開始 20時13分(皆既食中)
    出現開始 20時54分(部分食中)
・東京 潜入開始 20時41分(皆既食中)
    出現開始 21時22分(部分食中)
・札幌 潜入開始 20時49分(部分食中)
    出現開始 21時47分(部分食中)

皆既月食は月が欠けていくだけではなく、様々な見所があります。当日に晴れていれば、肉眼でも観察することができる現象です。自宅やライブカメラ中継などで天体ショーを楽しみましょう。

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)

参考資料など

国立天文台 https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2022/11-topics02.html
アストロアーツ https://www.astroarts.co.jp/special/20221108lunar_eclipse/

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