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北海道で「副振動」による海面昇降が発生 船や係留物の流出等に注意

ウェザーニュース / 2022年11月29日 6時55分

ウェザーニュース

今日11月29日(火)の未明から明け方にかけて、北海道の太平洋沿岸では顕著な海面昇降が発生しているところがあります。

気圧変化などが要因で発生する「副振動」と呼ばれる現象とみられ、苫小牧東では山から谷まで約100cm、周期約35分の海面昇降が観測されました。

海面昇降や強い流れによる船舶や海上係留物への被害に注意してください。

副振動とは

副振動とは、湾や海峡などで発生する海面水位の振動現象です。振動の周期は数分から数十分で、湾や海峡の形状によって異なります。何らかの要因で発生した海面の昇降が、湾内の固有振動と共鳴して増幅することで発生する現象といわれています。地震が引き起こす「津波」や台風などの強い低気圧が引き起こす「高潮」とは異なる現象です。

副振動は発生の要因が複雑で、発生の有無や程度を予測することがほぼ不可能です。

主振動である天文潮(満潮・干潮)はおよそ6時間おきに海面の昇降が生じますが、副振動はそれに比べてかなり短い周期で海面の昇降が繰り返されるため、対処の難しい現象となります。

船舶や港湾施設の被害に注意

今後も大きい海面の昇降や強い流れが繰り返し発生する可能性があるため、気象台は船舶や海上係留物への被害に注意を呼びかけています。具体的には、係留された船舶や艀(はしけ)の流出、タラップの損傷、河口付近での川の逆流などの可能性が考えられます。程度がさらに酷くなる場合には浸水や冠水などの可能性もあります。

苫小牧ではこのあと9時前に満潮時刻を迎えます。高潮注意報等は発表されていませんが、念のため今後の潮位情報に注意してください。

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