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大阪・奈良県境の雨雲レーダーにリング状の模様「ブライトバンド」

ウェザーニュース / 2022年12月17日 13時40分

ウェザーニュース

今日12月17日(土)は西日本を中心に雨の降っている所が多くなっています。雨雲レーダーを見ると、大阪・奈良県境付近には移動しないリング状のエコーが出現しています。これは「ブライトバンド」と呼ばれる現象で、上空に「みぞれ」の層(融解層)があることを示唆しています。

雪→雨への変化でレーダーが過大評価

雨雲レーダーは電波を上空に向けて発射し、雨粒などに反射して返ってくる電波の強さをもとに、降水の強さを推定しています。

このとき上空にみぞれ(雪がとけかけている)の層「融解層」があると、雪や雨の粒よりも電波をよく反射するため、実際の降水の強さよりも過大に評価されてしまうのです。これがブライトバンドが明るく見える理由です。

雨雲レーダーは高さの角度を変えながら回転して観測しているため、上空の特定の高さにみぞれの層(融解層)があると、その高さに応じた半径の部分に移動をしない明るいブライトバンドが出来るという理由です。

今回は気象庁の大阪レーダー(高安山レーダー)の上空にみぞれの層(融解層)があるため、レーダー設置場所の周辺にブライトバンドが出現しているものとみられます。

ブライトバンドが見えたときの3つのポイント

1.ブライトバンドの下で強い雨が降っているとは限らない
もしそれがブライトバンドであれば、周囲よりも過大評価されていると考えられますので、利用者は割り引いて考える必要があります。

2.上空には雪の層がある
ブライトバンドが出ているということは、上空にみぞれの層・雪の層が存在していることになります。地上では雨が降っていても、周辺の標高の高いところでは雪が降っているかもしれません。

3.リングの大きさの変化に注目
先述のように、ブライトバンドの半径はみぞれの層(融解層)がある高さによって変化します。リングの半径が小さくなると、それだけ低い高さにみぞれの層(融解層)があることを示しますので、リングが小さく変化してきたら地上でも雪に変わるタイミングが近いと読み取れます。

今後、レーダーを見る際のひとつの豆知識としてご参考ください。

西日本でも雨から雪に変わる予想

今夜以降は冬型の気圧配置が強まり、上空に強い寒気が南下してくる予想です。今夜から明日18日(日)にかけて、西日本では市街地でも雨が雪変わる所がある見通しです。関西でも和歌山や奈良など所々で雪の降る可能性があります。

まら、内陸部を中心に積雪となる可能性も考えられるため、車はスタッドレスタイヤやチェーン等を装着しスリップ事故等に十分注意して運転してください。

参考資料など

気象庁 気象レーダーを利用する際の注意事項 https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/radar/kaisetsu.html

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