ツルツル?ゴツゴツ?美味しいアボカドの見分け方
ウェザーニュース / 2022年12月21日 10時20分
森のバターとも言われるアボカドは「世界一栄養価の高いフルーツ」として『ギネス』に認定され、そのままで食べることはもちろん、サラダやお寿司のカリフォルニアロールなどの食材としても人気です。
国産のアボカドも高級品として栽培され、秋から年始にかけてのこの時季が、“旬”とされています。
スーパーなどの店先に並ぶアボカドの中から、よりおいしいものを選べるのでしょうか。アボカドの生産者でもある「糸満フルーツ園 けんちゃん」(沖縄県)の上原けんゆーさんに、おいしいアボカドの見分け方の“4つのポイント”を教えて頂きました。
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(1)ツルツルしていて球体に近いもの
店頭に並ぶアボカドには、さまざまな形があるようですが、どのような形を選べばよいのでしょうか。
「まず、あまりゴツゴツしていない、ツルツルした、球体に近い形のものを選んでください。
国内で販売されているアボカドのほぼ100%が『ハス』という品種です。アボカドは熱帯果樹ですので、南米や東南アジアの暖かい国々から輸入されたものがほとんどですが、そのなかでも比較的冷涼な地域で育ったものが“おいしい”とされています。
とくにメキシコの高地などで栽培されたアボカドは、昼夜の寒暖差が大きいことから甘く、しっかり油分がのっておいしく育ちます。
“洋ナシ型でゴツゴツがしっかり出ているものがおいしい”といわれたりもしますが、これは疑問です。ゴツゴツした洋ナシ型は、より暖かい場所で低地栽培されたアボカドの特徴で、ツルツルした球体のものより風味や食味は劣っていると思います。
研究書でも、比較的涼しい環境で育ったアボカドは『大きく、食味がよく、球体でツルツルしている』と記されています」(けんゆーさん)
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(2)常温保存されているもの
冷蔵ケースに収められているアボカドもありますね。
「冷蔵されているアボカドは低温障害を誘発している可能性が高いので、購入は避けたほうがいいでしょう。常温保存のものを選んでください。
アボカドは『クライマクテリック型』と呼ばれる、追熟を必要とする果物です。追熟には適温があって、アボカドの場合は18~25℃程度とされています。
冷蔵庫内の5℃前後という温度では低温障害を起こしてしまうので、購入後も冷蔵庫に入れることは避け、室温での追熟を行ってください」(けんゆーさん)
(3)黒っぽくなく深緑色のもの
店頭に並んでいるアボカドの色は緑だったり、黒っぽかったりとさまざまです。
「購入する時点では、深緑色のアボカドを選んでください。
ハス種のアボカドは追熟の過程で果皮が黒くなり、柔らかくなっていきます。店頭ですでに黒くなっているアボカドは、食べごろが過ぎてしまっている可能性があります。
深緑色のアボカドを選んで、常温の室内で3日ほどかけて追熟させてください。軟式の野球ボールぐらいの手触りの硬さになったら、十分おいしく食べられます。
アボカドの皮は厚いイメージですが、適切な食べごろになると包丁で半分に切ったあとは手でも簡単にはがすことが可能になります」(けんゆーさん)
(4)ヘタがあり、隙間やカビのないもの
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アボカドを選ぶ際、ほかに注意することは。
「しぼんでいるアボカドは収穫時期が早すぎたものなので、避けてください。アボカドはとくに収穫のタイミングが難しい果物なので、しぼみがよく見られます。
また、必ず『ヘタ』があるもの、ヘタと果実の間に隙間がないものを選びましょう。ヘタがなかったり隙間があったりすると、熟れ過ぎにより周囲の果肉が痛み黒ずんで、中で果肉崩壊を起こしている可能性があります。購入の際、ヘタの有無と周囲はとくに意識して見ることをおすすめします。カビが生えていないかにも注意してください」(けんゆーさん)
けんゆーさんによると、「1個100円程度のアボカドでも、選び方を間違えなければ十分おいしく頂けます」とのことです。
普段はなかなか高級品には手が出せないですが、お正月の贅沢の一つとして旬を迎えている国産アボカドで栄養を摂るのもいいかもしれません。
参考資料など
取材協力/けんゆーさん(https://www.instagram.com/kenyu.uehara)
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